辻村深月「鍵のない夢を見る」を読んだ感想 直木賞作品

 

辻村深月さんの直木賞受賞作品「鍵のない夢を見る」を読みました。

辻村さんの作品はとしては4作目の読了になります。

女性らしい目線と独自の視点と切り口で見せる物語には、とても共感して全作品読む予定で読み進めています。

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辻村深月「鍵のない夢を見る」

あらすじ

どこにでもある町に住む、盗癖のあるよそ者の女、婚期を逃した女の焦り、育児に悩む若い母親……彼女たちの疲れた心を待つ落とし穴。 –このテキストは、文庫版に関連付けられています。
望むことは、罪ですか?彼氏が欲しい、結婚したい、ママになりたい、普通に幸せになりたい。そんな願いが転落を呼び込む。ささやかな夢を叶える鍵を求めて5人の女は岐路に立たされる。待望の最新短篇集。

感想 評価5/10

本作は5本の短編が書かれています。

どれも日常的であり、女性目線と言うのが全編して共通。

読んでみて思ったのが、今まで読んだどこか不思議でファンタジー要素がありながらもあっと驚かせる辻村ワールドとは違って、現実的でより人間的な要素が強く、人間の中に持つ表に出せない部分が上手く描き出した小説だ

いつものハッピーエンドとは違い、どの話もオチが可愛そうで読後感が良くないのが特徴的

 

直木賞的な社会派の要素はあるけども、考えさせられたり、ハラハラ、ドキドキする様な具合には読み進められない。

もう一つ難しいのが全部が女性目線と言う事で、男性には分からない部分が結構強いかと思う

描写はとても丁寧に描かれていうので伝わるのだけど、どうしても感情的に共感出来ない事柄が多すぎた。

逆に言うと女性には凄く共感できるのだと思う。

特にあとがきで林真理子さんとの対談が書かれていたのですが、やはり絶賛の嵐でした。

 

仁志野町の泥棒

転校を繰り返すクラスメイト。その母親は地域の家の留守を狙って侵入しては泥棒を繰り返す。みんなそれを知っているのだが見過ごす訳とは?

 

石蕗南地区の放火

放火現場で再開したのは合コンで知り合った冴えない男。彼は私に再会する為に火を?

自意識の高い人は要注意。

 

美弥谷団地の逃亡者

出会い系で知り合った男と付き合い始めて徐々にエスカレートする束縛。

暴力、ストーカー。その先にある衝撃は。

これもニュースで沢山見たような悲しい物語。

 

芹葉大学の夢と殺人

夢ばかり追う恋人に心をすり減らす女性教師を待つ破滅。

現実にかなり有りそうなお話。

 

君本家の誘拐

子育てに疲れた母親の現実と夢の中を彷徨うお話。

これも女性ならではのお話ですが、凄く分かり易いほどに現実的です。

 

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