倉知淳「星降り山荘の殺人」感想 作者の巧みな仕掛けを暴く楽しみ

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前から気になっていた倉知淳さんの「星降り山荘の殺人」を読了。

叙述トリックのおすすめ作品としてよく紹介されてたので読みたかったんですよね。

感想をどうぞ。

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倉知淳「星降り山荘の殺人」

あらすじ

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。交通が遮断され電気も電話も通じなくなった隔絶した世界で突如発生する連続密室殺人事件!華麗な推理が繰り出され解決かと思った矢先に大どんでん返しが!?見事に騙される快感に身悶えする名作ミステリー。

感想 評価7/10

みんな大好きどんでん返しのミステリーの常連作であるこの作品。

一言で言えば、用意された舞台も役者も超胡散臭いです

雰囲気ありすぎて、疑う部分が多すぎる。

親切心なのかわざわざ探偵役や助手の存在を明記して、始まるところから怪しい作品。

読み終わった今では、あらすじの時点で気づいてしまうのだ…。

 

吹雪の山荘のクローズドサークル。

案の定の殺人事件に出てくる名探偵

うーん。犯人は絞られているのだけど、腑に落ちない点が多すぎる。

深読みすればこの人じゃ無いかと思うけども、そこで第2の殺人。

更に分からなくなる展開だが、犯人の目星は逆に分かりやすくなる。

だけど動機や犯行の謎が分からない…。

 

何か足らないのだけど、そんな事を感じさせないラストのネタバレ。

そうだ、あのシーンにあの人は居たのだ

アンフェアに思うけども、しっかりと読めばヒントは十分にあったのだ

だけどどうにも解せないトリックがイマイチ。

90年代の作品だけに物語のプロットは素晴らしいけど、オチ以外は結構無駄に長い(特にヤカンの話)。

500Pほどあるのだけど、会話が多いので実質400Pも無い気分でスラスラ読める。

ミステリー好きに向けた挑戦的な物語ですね

普通に楽しめるけども、事件の裏側がちょっと惜しいかな。

あとは続きが微妙に気になるので、あったら良かったのにね。

 

レビューはこちら

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