映画「君の名は」の大ヒットに沸いた日本で、同じ年にひっそりと話題になっていた映画が「この世界の片隅に」です。
広島で生きる一人の女の子を舞台にその時代にそこで生きる姿を強く映し出したとても良質の映画でした。
感想をどうぞ。
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この世界の片隅に
あらすじ
1944(昭和19)年2月。18歳のすずは、突然の縁談で軍港の街・呉へとお嫁に行くことになる。
夫・周作のほか、周作の両親と義姉・径子、姪・晴美も新しい家族となった。
配給物資がだんだん減っていく中でも、すずは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、
毎日のくらしを積み重ねていく。
1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの艦載機による空襲にさらされ、すずが大切にしていたものが失われていく。
それでも毎日は続く。
そして、昭和20年の夏がやってくる――。
感想 評価9/10
広島を舞台に第2時世界大戦の最中を生きる女の子を描いた映画。
故郷を離れ知らない土地に嫁いぎ、慣れないながらも少しずつありふれた、幸せな日常を掴んだ彼女を襲った戦争という悲劇。
恐ろしい位に失うものの多い中での日本の降伏による敗戦は突如としてやってくる。
当時の日本には、言いたい事も言えず、やりたい事もできない状態で、幸せな雰囲気などほとんど無い。
でも、そこから生き残った人達が立ち直って、今の日本を作ったと思うと本当に感謝しかない。
戦争映画でしかも広島が舞台だったので、ある程度の事が起こる決意はして観たものの、後半はもう涙の連続であまりに理不尽すぎる世界。
よくこの救いのない世界で当時の人はまた立ち上がれたんだと感動した。
戦争という過去の過ちを語り継ぐには派手さはないが、これ以上に伝わる作品もないと思う。
この映画はクラウドファンディングにによって作られた奇跡の映画らしい。
最後にエンドロールで流れた支援者の方にも感謝して、この映画の素晴らしさを一人でも多くの人に伝えていきたいと思う。
本当に日常の描き方も、声優さんたちの名声も、脚本も最高でした。
感動よりも、今自分たちが生きる意味を痛烈に教えてくれる作品でした。
「君たちはどう生きるか」という本が大ヒットしていますが、なんかこんな時代だからこそ考えるきっかけに観て欲しいなと思います。
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Kindleセールだったので漫画も読みました