住野よる「かくしごと」を読んだ感想 人の持つ力が何なのかを考えさせられた

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住野よるさんの最後の1冊は「かくしごと」を読みました。

キミスイ読んだ時はあまりピンとこなかった作品も、結局全部読んでみると人の気持ちを代弁する感受性豊かな才能に惚れてしまった住野よるさん。

今作は住野さんの作品の中で、圧倒的1番になった名作小説でした。

それでは感想をどうぞ。

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住野よる「かくしごと」を読んだ感想 人の持つ力が何なのかを考えさせられた

住野よる「かくしごと」あらすじ

あらすじ
きっと誰もが持っている、自分だけの「かくしごと」。みんなには隠している、ちょっとだけ特別なちから。

別になんの役にも立たないけれど、そのせいで最近、君のことが気になって仕方ないんだ――。

クラスメイト5人の「かくしごと」が照らし出す、お互いへのもどかしい想い。

ベストセラー『君の膵臓をたべたい』の著者が贈る、眩しくて時に切ない、共感度 1の青春小説!

感想 評価9/10

かくしごとというタイトルの通り、人には言えないモノを持った5人のクラスメイトが主人公となった5つの短編集。

各物語それぞれで主人公の視点が変わり、それぞれに物語の時は進んでいく。

各パート毎に他人にはない、人の気持ちを知る能力を持っているんですが、その能力が面白いんですよね。

住野さんの表現する世界って、毎度とても感受性が豊か

「なんでこの気持ちを代弁してくれるの?」って位言葉にできない様な気持ちだったり、「他の人もこんな事を想うの?」って位根暗な自分にしか思えない様な繊細な気持ちの変化を見事に描いても時にしてくれる。

読んでて毎回「すげー」の一言が何度も出てしまう。

 

人によって持ってるモノも様々だし、その人に与えられた各仕事も様々であるのがよくわかります。

最後にエルが京に宛てた手紙で描いてた、

「私が皆にしてあげられることがなんなのか、それが、自分が誰なのかという問題の答えのような気がします」

この人手紙を書かせたら天才か!と思いましたよね。

 

どの作品もラノベ感を出しながら読みやすくも、文章の味わい深さは文学的な思考があり、とても味わい深い物語を読める楽しさ。

しかも、どの作品にも小さな謎のタネを蒔いていて、毎回深読みしても驚かされる。

また、キャッチーな会話には言葉遊びがあって、その一言でどれだけ人を幸せにできるの?と言った表現力の豊かさがあります。

「人生なんてさ、やりたいことだけやっててもきっと時間足りないんだ、やりたくないことやってる時間なんてないさ」

一番印象に残ったフレーズ

(macco)
人の心って簡単じゃないんだな。そんな所が人間らしくて繊細でいてとても印象的でした。

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