2023年に読んだ本64冊全て紹介[おすすめ読書・感想]9/25更新

 

2023年に読んだ本を紹介するコーナーです。

今年読んだ本をリアルタイムに更新しますので、今読んでる本や気になる本などの感想を参考にしてください。

読書記録と感想をどうぞ。

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2023年に読んだ本全て紹介[おすすめ読書・感想]

グレイス・イヤー 少女たちの聖域

あらすじ
16歳の少女たちの生死をかけた通過儀礼がいま、はじまる ガーナー郡に住む16歳のすべての少女は、危険な魔力を持つとされ、森の奥のキャンプへ一年間追放される。少女ティアニーが、謎に包まれた通過儀礼〈グレイス・イヤー〉でのサバイバルの果てに見た真実。『侍女の物語』×『蠅の王』のポスト・ディストピア小説

評価 8/10

フェミニズム要素の入ったSF物のエンタメ作品という感じで、映画を見てる気分で非常に読みやすいのだけど、内容はバトルロイヤルみたいな凄まじさがありました。
物語の世界で風刺してるものが、現実世界を描いてるようでなかなか痛烈でした。
どうしようもない様な場面でも諦めない主人公に力を貰えます。

 

風神雷神 上下

あらすじ
京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、レイモンド・ウォンと名乗るマカオ博物館の学芸員が現れた。彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画と、天正遣欧少年使節の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてそこに記された「俵…屋…宗…達」の四文字だった――。
天才絵師・宗達の名画〈風神雷神図屛風〉を軸に描く冒険譚。

評価 8/10

歴史を超え、大海原の大冒険を描いた原田マハさんのアート小説。

フィクションなのにノンフィクションかと思える様なリアルで、想像力を引き立てる世界は、本当に旅してる様な楽しさ。

俵屋宗達、織田信長、天正遣欧少年使節、ローマ教皇・・・時代設定を上手く絡ませた展開は、ワクワクが止まらない壮大さがあってページを捲る手が止まらなかったね。

絶対あり得ない話だけども、小説としてこんな事があったら面白いなと思わせる展開が見事でした。

 

ジョーカーゲーム

あらすじ
結城中佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校“D機関”。「死ぬな、殺すな、とらわれるな」。この戒律を若き精鋭達に叩き込み、軍隊組織の信条を真っ向から否定する“D機関”の存在は、当然、猛反発を招いた。だが、頭脳明晰、実行力でも群を抜く結城は、魔術師の如き手さばきで諜報戦の成果を上げてゆく……。
東京、横浜、上海、ロンドンで繰り広げられる、究極のスパイ・ミステリー。

評価 4/10

スパイ養成のための秘密組織、D機関を描いたほとんど謀略だけで進む作品。

派手さはなく、あまりにもさらっとしすぎて、最初の1話以外がどんどん右肩下がりに面白くなくなった。

 

限りある時間の使い方

あらすじ
人の平均寿命は短い。
ものすごく、バカみたいに短い。
80歳まで生きるとして、
あなたの人生は、たった4000週間だ。

評価 8/10

最近読んだ実用書の中では、一番心に響いた1冊です。

生産性を高めるための本とは真逆で、人生は4000週間しかないという事実を受け止め、未来ばかりじゃなく、今の自分を見つめ直そうとするきっかけをくれました。

確かに時間と戦っても勝ち目はないので、未来のために日々を犠牲にする生き方はやめよう。

 

作家超サバイバル術

あらすじ
作家への登竜門“新人賞”は数あれど、デビュー後作家として本を出し続けるのは至難の業。今をときめく人気作家3人が、作家生存戦略をあますところなく綴ります。「作家と新人賞」「作家とおカネ」「作家とSNS」……刺激的な10のテーマから文芸界のリアルが垣間見える、業界騒然のエッセイ。

評価 7/10

作家の描く、未来の作家への辛口なエールと作家の現実を描いたエッセイ。

本が好きな方なら興味のある新人賞、お金、映像化、執筆の仕方、戦略などなど、普段見れない作家の裏側的な部分が大暴露されてます。

これを読むと作家さんって「思ってた以上に大変」と感じると思います。

 

人生オークション

あらすじ
不倫の果てに刃傷沙汰を起こして謹慎中のりり子叔母さんと、就活に失敗してアルバイトをする私。
一族の厄介者の二人は、叔母さんのおんぼろアパートの部屋にあふれるブランドのバッグから靴や銀食器、
着物までをせっせとネットオークションにかけていく――。

評価 6/10

「人生オークション」と「あめよび」の2作の短編集。

表題作は、不倫によって家庭が崩壊した叔母の持ち物をネットオークションで手放すことで、人生を出直していく話。

自分を見直したい時は、時間を作って持ち物を整理してみると、家も、心も身軽になれますよって非常に共感できます。

 

おいしいごはんが食べられますように

あらすじ
職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。
ままならない人間関係を、食べものを通して描く傑作。

評価 7/10

職場や食を通して人間の腹の奥底を表現してる様で、人間関係もリアルで読んでてかなり心をざわつかせる内容です。

芦川さんみたいに自分に正直に弱音を吐けるって、現代では強い人なんだと思ってしまう。

食に対しての勝手な押し付けって確かに多い気がするから、自分も気をつけないといけないなと思います。

食の多様性って、意外と抜けてる価値観だなぁと学びました。

 

気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている

あらすじ
雑誌『散歩の達人』の連載エッセイ、待望の文庫化!収録されているのは、吉野家、ロイヤルホスト、CoCo壱番屋、びっくりドンキー、餃子の王将、シェーキーズ、とんかつ和幸、サイゼリヤ、かっぱ寿司、レッドロブスター、牛角、マクドナルド、蒙古タンメン中本、築地銀だこ、日高屋、バーミヤン、すき屋、てんや、リンガーハット等、おなじみのチェーン店ばかり。著者独自の視点から、各店の魅力と栄枯盛衰を綴る。

評価 6/10

ただただチェーン店で飯を食う筆者の視点で描いた非常に面白い切り口のエッセイです。

共感を得る場面もあれば、斬新に感じることもあるので、知らないお店でも楽しめましたね。

 

愚か者たちのタブロー

あらすじ
アートに青春と情熱をかけた男たちの物語
「日本に美術館を創りたい」。その夢を追いかけ、絵を一心に買い集めた男がいた。国立西洋美術館の礎“松方コレクション”誕生秘話。

評価 8/10

アート寄りの歴史小説って感じで、ちょっと今まで読んだのとは方向性が違って最初は進まなかったですが、謎が繋がる後半は一気に読むスピードが加速しましたね。

史実としてこの話の内容を日本人なら知っておいて欲しいなと思うくらいに素晴らしい情熱の物語でした。

これ読んだら確実に国立西洋美術館に行きたくなりますよ。

 

さいごの毛布

あらすじ
幼い頃から自分に自信が持てず、引っ込み思案。家族とも折り合いが悪く就職活動も失敗続きだった智美は、友人の紹介で、事情があって飼い主とは暮らせなくなった犬を有料で預かる老犬ホームに勤めることになる。時には身勝手とも思える理由で犬を預ける飼い主たちの真実を目の当たりにして複雑な思いを抱く智美は、犬たちの姿に自らの孤独を重ねていく。最期を飼い主の代わりに看取る「老犬ホーム」。身勝手な過去とすれ違うばかりの愛情が、ホーム存続の危機を招いて―。『サクリファイス』の近藤史恵が紡ぎ出した新たな感動物語。

評価 6/10

飼い主と暮らせなくなった老犬を預かる老犬ホームが舞台の作品。

登場人物はみんな事情を抱えた人ばかりで、それがなかなか重くて、事件も起こるのですが、犬も、人の愛も一筋縄ではいかないと思わされますよ。

 

タイムトラベル世界あちこち旅日記

あらすじ
本書は1987~2019年に海外を旅したときの思い出を回想して綴ったエッセイ。海の向こうで味わった懐かしい体験を、当時の写真や描き下ろしのイラストとともにオールカラーで紹介しています。さまざまな国の人との出会いやあたたかくて切ないたくさんのエピソードが、まるでタイムスリップをしているかのようによみがえり、互いを思い合い日常を生きることの大切さをあらためて思い起こさせてくれます

評価 4/10

益田さんの過去の海外旅行をまとめて描かれたエッセイです。

気軽に読みやすいけど、記憶の幅が広くて、すごく浅い記憶の部分が目立って、本として書いた割には「忘れた」とかの表現が多くて、「何でこれ書いたの?」と思ってしまうことが多々あったかな。

それでも、作者の人柄がある程度分かってるので、面白かったです。

 

ひとり旅日和

あらすじ
人見知りで要領の悪い日和は、仕事場でも怒られてばかり。社長から気晴らしに旅へ出ることを勧められる。最初はひとり旅など無理だと尻込みしていたが、旅好きの同僚に後押しされ、日帰りができる熱海へ。神社を訪れ、出来立ての茹で卵の味に舌鼓を打ち、干物の味に感動!さらにそこには、思わぬ出会いが待っていた。ひとり旅の楽しさに気付いた日和は、佐原、仙台、金沢、福岡と遠くへ足を延ばしていくようになる。少しずつ成長していく日和の姿は、仕事にも影響し始めて、周りの目も少しずつ変わっていく―。

評価 7/10

初めて旅を出る人に背中を押してくれる様な素敵な作品です。

旅の空気感も伝わってくるし、その土地の風景、美味しいものの味など、実際に行きたくなる様な気分にさせてくれました。

続編あるみたいなので、続きも楽しみです。

 

31歳 夫婦2人 月13万円で 自分らしく暮らす

評価 5/10

よくある会社員から副業ブロガーになった人の価値観とか、お金の考えを本にしたって感じの作品。

夫婦での生活ってのが珍しいので読んでみましたが、自分達の本当に大事とすることを見つめ直すきっかけになる内容でした。

全ては参考になりませんが、夫婦で読んでみて、真似できそうな事、無理そうな事をお互いに挙げていくと色々とディスカッションできると思います。

 

貯まらない生活はもうやめよう

評価 6/10

YouTubeでミニマリストの発信を続けているタケルさんの新刊。

今までの本よりも内容が凝縮しているため、これ1冊読めばOK的な内容の濃い作品。

YouTubeでいつも話している事がまとまっているので、頭の整理にちょうどいいですね。

今の生活を劇的に変えたいと思う方には、おすすめです。

 

審議官―隠蔽捜査9.5

あらすじ
米軍から特別捜査官を迎えた件で、警察庁長官官房に呼び出された竜崎伸也。審議官からの追及に、竜崎が取った行動とは――(表題作)。
キャリアへの反発心を隠さないベテラン捜査員。手続きばかり面倒な捜査本部立ち上げに抗議しようとするも、新任の竜崎刑事部長はこれまでのキャリアとは一味違うようで……(「専門官」)。

どんな時も原理原則を貫くキャリア・竜崎伸也の周囲で日々まき起こる、本編では描かれなかった9つの物語。

評価 8/10

懐かしの大森署の面々も多数登場して、神奈川県警やNCISも絡んでくる9つの短編。
表題の審議官では、いつもの竜崎とは思えない性格を見せるのが面白かったです。

「俺は、人間関係には興味がないんだ」と締める感じが好き。

 

犬を盗む

あらすじ
高級住宅地で一人暮らしの老女が殺害された。部屋には、かつて犬を飼っていた痕跡があり、刑事たちは周辺の捜査を開始する。一方、雑誌記者の鶴崎は、あるスクープをモノにするためコンビニでアルバイトを始める。同じコンビニで働く松本の過去を知る鶴崎は、松本が突然犬を飼い始めたことに驚愕するが――。
深まる謎、犬との絆に感涙&一気読み必至!
貫井徳郎氏も驚嘆の長編ミステリー。

評価 6/10

犬目線ですごくピュアな感じの感情が描かれているのに、出てくる人間は強欲さがすごくて怖い。

特に暴走していくミステリー作家の言動は、普通に現代でもありそうだからね。

出てくる犬の飼い主や犬の描写などは、犬好きあるあるが詰まってましたね。

 

ヘヴン

あらすじ
<わたしたちは仲間です>――十四歳のある日、同級生からの苛めに耐える<僕>は、差出人不明の手紙を受け取る。苛められる者同士が育んだ密やかで無垢な関係はしかし、奇妙に変容していく。葛藤の末に選んだ世界で、僕が見たものとは。善悪や強弱といった価値観の根源を問い、圧倒的な反響を得た著者の新境地。 

評価 7/10

かなり虐めがきつい内容の物語で、息苦しくて読むの辛い作品でした。

それでも、この悪意の先に何が待っているのか?と読む手が止まらない後半へのストーリー展開は見事。

虐める側と虐められる側の思想が出てくるのですが、この矛盾した考えは、一方的過ぎて言葉の暴力がすごく怖く感じます。

起こったことは変えられないけど、目を逸らさずにちゃんと向き合っていきたいと、改めて思い知らされる作品。

 

旅猫リポート

あらすじ
ぼくはオス猫のナナ。5年前にサトルに拾われ、幸せにくらしてきた。事情があってぼくを手放さなくてはならなくなったというサトルは、引き取り手をさがすため、銀色のワゴンに乗って旅に出る。サトルとぼく、ひとりと一匹が出会う、素敵な風景、なつかしい人々。そしてついにぼくらの最後の旅が始まる――。

評価 5/10

この作品の魅力は、物語が猫目線で語られて、なんとも愛おしいこと。

猫好きにはたまらないであろう猫の表現が多くて、こんな関係性が羨ましくなります。

主人公と猫、作中に出てくる友人たちやそのペットなども優しさに包まれていて、とてもほっこりします。

 

光のとこにいてね

あらすじ
古びた団地の片隅で、彼女と出会った。彼女と私は、なにもかもが違った。着るものも食べるものも住む世界も。でもなぜか、彼女が笑うと、私も笑顔になれた。彼女が泣くと、私も悲しくなった。
彼女に惹かれたその日から、残酷な現実も平気だと思えた。ずっと一緒にはいられないと分かっていながら、一瞬の幸せが、永遠となることを祈った。
どうして彼女しかダメなんだろう。どうして彼女とじゃないと、私は幸せじゃないんだろう……。

評価 8/10

人の内面だけじゃなく、海の色、空の色、自然の描写がとても美しく描かれてましたね。

幼い頃の二人が偶然出会って、突然のお別れの時が来るんだけど「そこの、光のとこにいてね」というセリフが後の展開にどんどん響いてくるんですよね。

大人になって忘れかけてた気持ちや想いも、いつかこんな時が来たら全て溢れ出てくるのかなと切なくなりましたね。

これを読んでしまうと、本屋大賞の行方が悩ましいですね。

 

あのとき始まったことのすべて

あらすじ
社会人3年目、営業マンとして働く僕は、中学時代の同級生、石井さんと10年ぶりに再会した。奈良の東大寺を訪れた修学旅行や、複雑な気持ちを秘めて別れた卒業式。当時の面影を残す彼女を前に、楽しかった思い出が一気に甦る。そして新たに芽生えた思い……。しかし、一夜を共にした僕らに待っていたのは意外な結末だった――。きらきらと輝いていたあの頃を丹念に掬い上げた、切なくて甘酸っぱい最高純度のラブストーリー。 

評価 7/10

懐かしい感情を思い出させてくれる青春小説。

昔の淡い思い出と恋心が蘇ってくる様な瑞々しさがありました。

紡がれる言葉が印象的で、男女の想いが交差する感じがなんとも切なかったです。

 

地図と拳

あらすじ
日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。奉天の東にある〈李家鎮〉へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。

ひとつの都市が現われ、そして消えた。
日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で繰り広げられる知略と殺戮。日本SF界の新星が放つ、歴史×空想小説。

評価 8/10

満州を舞台とした日露戦争の中で戦う人たちの群像劇を見事なまでの筆力で、初っ端からグイグイ読ませてくれる先の気になる展開にワクワクが止まりませんでしたね。

読んだ時間の割に得た感動は少ないかもしれないけど、歴史を学びながら、あの時代に生きた人たちの執念を感じられましたね。

これは映画にして欲しいなと勝手に願ってます。

 

暗幕のゲルニカ

あらすじ
反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの“ゲルニカ”。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、忽然と姿を消した…。大戦前夜のパリと現代のNY、スペインが交錯する、華麗でスリリングな美術小説。

評価 7/10

ピカソの「ゲルニカ」を題材にした史実を元にした時空を超えた物語です。

まさか「ゲルニカ」という一枚の絵で、こんなにも壮大な物語が作られるとは原田さんならではの手腕。

無知なわたしはただの不気味な絵だと思ってたんだけど、これ読んで戦争に絵筆で対抗したピカソの反戦への想いがとても伝わりました。

見る人によって全然違う受け取り方になるアートだけど、その作品の生み出された背景を頭に入れてるだけで見方が変わるんですね。

また一つアートの奥深さが知れました。

 

恋とそれとあと全部

あらすじ
片想い男子とちょっと気にしすぎな女子。二人は友達だけど、違う生き物。
一緒に過ごす、夏の特別な四日間。

めえめえ(瀬戸洋平)は下宿仲間でクラスメイトの女子サブレ(鳩代司)に片想いをしている。
告白もしていないし、夏休みでしばらく会えないと思っていた。そのサブレが目の前にいる。
サブレは夏休み中に遠方にあるじいちゃんの家に行くのだが、それはある”不謹慎な”目的のためだった。

「じゃあ一緒に行く?」
「うん」

思いがけず誘われためえめえは、部活の休みを利用してサブレと共にじいちゃんの家を目指す。
夜行バスに乗って、二人の”不謹慎な”そして特別な旅が始まる――。

評価 6/10

甘い物語を予想したけど、めんどくさいなぁって思うくらいに捻くれていて、なんだか学生時代が懐かしい気分になりました。

友達から恋人になって、高校生から大学生になって、大学生から社会人になった時にこの子達はどんな風になるのかなって本を閉じて想像してしまったね。

最後のグサグサとくる感じは、ちょっと朝井さんのアレを思い出したりもしたけど、全体通して青春って感じの作品。

 

ロマンシェ

あらすじ
有名政治家を父に持つ遠明寺美智之輔は、子どもの頃から絵を描くことが好きな乙女な男の子。恋愛対象が同性の美智之輔は、同級生の高瀬君に憧れていたが、思いを告げることもないまま、日本の美大を卒業後、憧れのパリへ留学していた。
ある日、アルバイト先のカフェで美智之輔は、ぼさぼさのおかっぱ髪でベース形の顔が目を惹く羽生光晴という女性と出会う。凄まじい勢いでパソコンのキーボードを打つ彼女は、偶然にも美智之輔が愛読している超人気ハードボイルド小説の作者。訳あって歴史あるリトグラフ工房idemに匿われているという。
過去にはピカソなどの有名アーティストが作品を生み出してきたプレス機の並ぶその工房で、リトグラフの奥深さに感動した美智之輔は、光晴をサポートしつつ、リトグラフ制作を行うことになるが、ある大きな転機が訪れる。

評価 7/10

原田さんの描いたラブコメディ。

夢中になって読めて、最高に笑えて、愛が詰まった作品でした。

ラノベに近い感じなので、原田さんのアート作品が苦手でも読みやすいです。

個性豊かな登場人物たちと、夢物語の様なフィクションだけど、映画観ている様で心地のいいテンポで物語は進み、いろんな意味でドキドキさせられて感情を揺さぶられる展開は流石でしたね。

魔女と過ごした七日間

あらすじ
AIによる監視システムが強化された日本。
指名手配犯捜しのスペシャリストだった元刑事が殺された。
「あたしなりに推理する。その気があるなら、ついてきて」
不思議な女性・円華に導かれ、父を亡くした少年の冒険が始まる。

評価 6/10

「ラプラスの魔女」から始まった第3弾は、円華が元警察官の父親を殺された中学生とタッグを組んで事件の捜査をしていく、スピード感のあるエンタメミステリー作品になってました。

AIを活用した監視システムやDNAデーターベースの捜査など、興味深いネタがテーマだし、国民のデータが色んな所で採取されてると思うと世の中怖いと思わせる事柄が沢山出てきます。

物語の展開は、面白いけども東野さんらしい心情が薄くてそんなに残らない作品でした。

おりたたみ自転車と旅しています

あらすじ
忘れられない旅の情景は、この自転車と一緒に。
小さくおりたたんで袋に入れて、旅先でサイクリング。
景色や天気、においや風と向き合って自転車に乗れば、
それは五感に響くわたしだけの旅になる―。

大ヒットとなった前作の入門書『おりたたみ自転車はじめました』に続く新作は、
エモーショナルな旅の記録!
ルートマップ、かばんのなかみ公開、旅の服装など、実用的なコンテンツも収録。
全ページオールカラーのコミックエッセイ、旅のお供にどうぞ。

評価 7/10

折り畳み自転車で輪行の旅に出るコミックエッセイ第2弾。

近場から飛行機、フェリーの旅など、前作よりも旅の仕方にかなり幅が広がり、全国の様々な場所に出掛けている写真を見ているだけでとても刺激的な作品。

オールカラーで、景色の描写が美しくて、旅先の情景がほんと美しいです。

旅好きの方、自転車好きの方、旅してみたいって憧れている方におすすめ。

 

逆転美人

あらすじ
「私は報道されている通り、美人に該当する人間です。
でもそれが私の人生に不幸を招き続けているのです」飛び抜けた美人であるせいで不幸ばかりの人生を歩むシングルマザーの香織(仮名)。
娘の学校の教師に襲われた事件が報道されたのを機に、手記『逆転美人』を出版したのだが、それは社会を震撼させる大事件の幕開けだった――。
果たして『逆転美人』の本当の意味とは!? ミステリー史に残る伝説級超絶トリックに驚愕せよ!!

評価 6/10

ネタバレになるので全然書けないけど、この手法自体はかなり書くのが大変でしょうね。

ただネタバレまで退屈だったのが、「イニシエーション・ラブ」と同じで残念。

 

夢と金

あらすじ
作品の創作だけでなく、ビジネスモデルのデザインまで考え、作り出し、動かし、数字を出していく西野亮廣の頭の中が、一冊の本に! 

評価 8/10

キンコン西野さんの新刊。

夢を追い、叶える為にはお金が必要という現実としっかり向き合ってきた成功者の考え方が、子供でもわかる様に書かれた1冊です。

今の日本人の商売に必要な思考法が沢山事例付きで紹介されているので、すぐに実践しようと思える事ばかり。

人生とお金について向き合いたい方におすすめ。

 

くもをさがす

あらすじ
くもをさがす』は、2021年コロナ禍の最中、滞在先のカナダで浸潤性乳管がんを宣告された著者が、乳がん発覚から治療を終えるまでの約8 ヶ月間を克明に描いたノンフィクション作品。
カナダでの闘病中に抱いた病、治療への恐怖と絶望、家族や友人たちへの溢れる思いと、時折訪れる幸福と歓喜の瞬間――。
切なく、時に可笑しい、「あなた」に向けて綴られた、誰もが心を揺さぶられる傑作です。

評価 8/10

がんになってしまった事の告白から、治療過程の今の気持ちを綴った日記を挟みながら、リアルな告白が描かれてます。

異国に住むだけでも大変なのに、コロナ禍でがんの治療までするなんて、本当に大変な日々だったと思います。

カナダの生活が垣間見れて、日本との感じ方の違いも体験した人ならでは。

日本での息苦しさも、日本の良い所も、両方感じないと分からないですからね。

闘病日記だけど、色んな人に勇気を与えてくれる1冊。

 

砂漠

あらすじ
この一冊で世界が変わる、かもしれない。仙台市の大学に進学した春、なにごとにもさめた青年の北村は四人の学生と知り合った。少し軽薄な鳥井、不思議な力が使える南、とびきり美人の東堂、極端に熱くまっすぐな西嶋。麻雀に勤(いそ)しみ合コンに励み、犯罪者だって追いかける。一瞬で過ぎる日常は、光と痛みと、小さな奇跡で出来ていた――。 明日の自分が愛おしくなる、一生モノの物語。

評価 8/10

伊坂さんの作品でも印象的な青春作品を再読。

久しぶりに西嶋たちに逢いたかった。

物語のテンポもいいし、ツボな会話と魅力的な言葉の数々。

何か大きな事件が起こるでもなく、日常の延長にドラマがあってグッと来るんですよね。

この頃の伊坂さんが好きすぎて、他の作品もまた読み返したくなりました。

 

それでも旅に出るカフェ

あらすじ
世界のさまざまなカフェメニューを提供する、カフェ・ルーズ。円が営むカフェもコロナ禍の影響を受けていて……。日常のちいさな事件や、モヤモヤすることを珍しいお菓子が解決していく。「こんなカフェに行きたい!」の声続々のコージーミステリー第二弾。

評価 6/10

緊急事態での外出自粛問題で煽りを喰らいまくった飲食店の現状を描きながら、リモートワークでの人と会えない心の病んだ姿も同時に描かれてました。

カフェが開けば相変わらず聞いた事も、見た事も無い様な食べ物が、沢山出てくる美味しそうな話。

そして、人の数だけある悩みの数々。

ただ、あの頃は、3年前はこんな状況だったなぁと・・と思い出したくもない感情が溢れてきて、コロナがせっかく明けてきた時期にあの頃の気分に戻るのがちょっと辛いかも…。

 

みかんとひよどり

あらすじ
美味しい料理×友情――ジビエを通してつながる、ふたりの成長物語。
シェフの亮は鬱屈としていた。創作ジビエ料理を考案するも、店に客が来ないのだ。そんなある日、山で遭難しかけたところを、無愛想な猟師・大高に救われる。彼の腕を見込んだ亮は、あることを思いつく……。

評価 6/10

当たり前だけど、肉の種類の数だけ動物の命を頂いてるんだという事を再確認。

直接目にすることはないけども、自然を通じて命は生まれ、そして命は巡っている事。

自然に生かされているはずの人間が、忘れてしまってるような大事な事を突きつけられた内容でしたね。

 

深夜特急2

あらすじ
狂乱の香港を抜け、倦怠のインドシナへ強烈な「臭い」を求め、旅は続く――。

評価 7/10

1巻で完全にハマった深夜特急2はマレー半島、シンガポール編となってて、タイ、マレーシア、シンガポールと列車とバスとタクシーを乗り継いで行く鈍行の旅が続きます。

一期一会の旅の出会いを感じられるタイ、マレーシアでした。

異国での安宿と、鈍行列車、乗合タクシーと自分では絶対出来ない体験が詰まってて、読んでるだけで旅が想像できる素晴らしい文章力です。

 

コメンテーター

あらすじ
低視聴率にあえぐワイドショーのスタッフの圭介は、母校のつてで美人精神科医をコメンテーターとしてスカウトしようとする。が、行き違いから伊良部とマユミが出演することに。案の定、ふたりは放送事故寸前のコメントを連発するが、それは暴言か、はたまた金言か!?

評価 8/10

精神科医・伊良部シリーズが17年ぶりに続編発売されました。

現代社会の問題点を突いてくる「悩み」が指摘されてるような病状の患者さんばかりで、自分にも当てはまるような事柄があって、登場人物の一人となって感じることが多かったです。

人に怒れなくてストレス溜めたり、真面目に生きすぎて疲れたりと、日本人特有の生真面目な面が引き起こしてしまう病気ってのが人ごとじゃないですよね。

伊良部先生の様に生きろってわけじゃないけど、もっと気楽に生きようねってメッセージを感じる1冊でした。

現代に疲れた方にぜひ読んで欲しい1冊です。

 

月の満ち欠け

あらすじ
あたしは,月のように死んで,生まれ変わる──目の前にいる,この七歳の娘が,いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の,三十余年におよぶ人生,その過ぎし日々が交錯し,幾重にも織り込まれてゆく.この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は,戦慄と落涙,衝撃のラストへ.

評価 8/10

“瑠璃”の生まれ変わりの物語。

愛した人に再び会いたいと強く願い、何度も彼女は生まれ変わる。

会いたい人がいるから生まれ変わるって、想像だと切ない純愛に思えるんだけど、これ読んでみると狂ったくらいの執念を感じさせるちょっぴりホラーにも似た薄気味悪い体験でした。

それなのに最後は泣かされる様な描き方で、胸を撫で下ろす救われた気持ちになりました。

ほんと見事な物語展開でしたが、調べてみると直木賞受賞作でした。

 

イクサガミ地

あらすじ
東京を目指し、共に旅路を行く少女・双葉が攫われた。
夜半、剣客・愁二郎を待ち受けていたのは、十三年ぶりに顔を合わせる義弟・祇園三助。
東海道を舞台にした大金を巡る死闘「蠱毒」に、兄弟の宿命が絡み合う――。
文明開化の世、侍たちの『最後の戦い』を描く明治三部作。待望の第2巻!

評価 7/10

生き残りを掛けたデスゲーム”蠱毒”の中盤では、京八流の兄弟と再開が待っていたり、幕末に活躍した有名人たちが登場。

京八流の戦いは、文字なのに脳内で想像してるだけで迫力あって面白いです。

蠱毒の目的も顕になり、一気に展開が進んで最終章に向かって残り23人となったところで・・・3作目に続く。

この展開になってくると、最終巻でもっと歴史と絡ませてくるのか期待感がありますね。

 

丸の内魔法少女ミラクリーナ

あらすじ
36歳のOL・茅ヶ崎リナは、オフィスで降りかかってくる無理難題も、何のその。魔法のコンパクトで「魔法少女ミラクリーナ」に“変身”し、日々を乗り切っている。だがひょんなことから、親友の恋人であるモラハラ男と魔法少女ごっこをするはめになり…ポップな出だしが一転、強烈な皮肉とパンチの効いた結末を迎える表題作ほか、初恋を忘れられない大学生が、初恋の相手を期間限定で監禁する「秘密の花園」など、さまざまな“世界”との向き合い方を描く、衝撃の4篇。

評価 6/10

4話からなる短編で、現代社会の棘を面白おかしく描いた村田ワールドです。

印象的だったのは、最後の「変容」

確かにリアルでは、若年層の“怒り”という感情が抜けてきていて、年齢が上がるにつれて“怒り”やすい気がする。

先日読んだ「コメンテーター」でも、最近は怒りの感情を表に出さないってことがかなりのストレスになってるって話だったから余計に重なりましたね。

村田さんらしい切り口と世界観で楽しませてくれる4話の短編。

非常に読みやすくておすすめですよ。

 

深夜特急3

あらすじ
風に吹かれ、水に流され、偶然に身をゆだねる旅。そうやって“私”はマレー半島を経て、やっとインドに辿り着いた。カルカッタでは路上で突然物乞いに足首をつかまれ、ブッダガヤでは最下層の子供たちとの共同生活を体験した。ベナレスでは街中で日々演じられる生と死のドラマを眺め続けた。そんな日々を過ごすうちに、“私”は自分の中の何かから一つ、また一つと自由になっていくのだった。

評価 8/10

深夜特急シリーズ3作目は、遂にインド編に突入。

この話は40年以上前のインドなので、余計に見るもの全てが圧倒的
なインパクト。

まさに人生観が変わりそうな予感。

カースト制度の底辺の人の暮らしぶりや野良の牛、ガンジス川に浮かぶ死体など、衝撃的な話がありすぎてとても強烈でした。

日本に生まれてるだけで幸せなことが本当によくわかる章でした。

 

オトーさんという男

あらすじ
なんでもお母さんを経由して言う。二人きりになると話すことがない。私物が少ない。チャンネル権を握っている。ちょっと面倒だけど、完全には嫌いになれない。考えてみれば、自分のからだの半分は、オトーさんでできているのだから。わかりやすくて、わかりにくいオトーさんという男をエッセイと漫画で綴る、じんわり心が温まる珠玉の一冊。

評価 5/10

益田さんから見たオトーさんを描いたコミックエッセイ。

昭和の父親像に多いオトーさんタイプなんだけど、わたしの父親にも当てはまる様な点があって、離れて暮らす様になった今では懐かしい気分です。

読み終わって思うのは、めんどくさくても憎めないのがオトーさんなんですね。

1年くらい会えてないので、久しぶりに親孝行しないとって思いました。

 

深夜特急4

あらすじ
悠久の絹の道と魔的な砂の海――。ただ茫然と息を呑みつつ、前へ、前へ。

評価 7/10

インドからパキスタン、アフガニスタン、イランへと向かうシルクロードをバスで進む4巻。
停滞しながらも常に濃い情報を浴びまくったインドと比べると、先に進むペースの早い中東編。

香港、インドと熱くなる瞬間はありつつも、段々と熱が冷めて、旅の終わった後を意識しているのが印象的。

ここから先はヨーロッパに入りますが、これ以上に面白くなるのか注目です。

 

家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった

あらすじ
文筆家・岸田奈美がつづる、
「楽しい」や「悲しい」など一言では
説明ができない情報過多な日々の出来事。
笑えて泣けて、考えさせられて、
心がじんわりあたたかくなる自伝的エッセイです。

評価 10/10

「ママが生きててよかったって思えるように、なんとかするから」

ある日下半身不随になり、死にたいと言った母に伝えた言葉。

誰かのために行動を起こせる力、貰った感謝をまた違う誰かに返そうという力など真似しようと思ってもなかなか出来ないような行動力です。

泣けて、笑えて、元気を貰えて、周りの人にこの気持ちを共有したくなる1冊。

家族の話以外でも、ブラジャーのフィッティングする話、甲子園でホットコーヒー売る話など、ただただ笑える日常の話が最高でした。

 

水を縫う

あらすじ
松岡清澄、高校一年生。一歳の頃に父と母が離婚し、祖母と、市役所勤めの母と、結婚を控えた姉の水青との四人暮らし。学校で手芸好きをからかわれ、周囲から浮いている清澄は、かわいいものや華やかな場が苦手な姉のため、ウェディングドレスを手作りすると宣言するが――「みなも」。いつまでも父親になれない夫と離婚し、必死に生きてきたけれど、息子の清澄は扱いづらくなるばかり。そんな時、母が教えてくれた、子育てに大切な「失敗する権利」とは――「愛の泉」ほか全六章。世の中の〈普通〉を踏み越えていく、清々しい家族小説。

評価 8/10

単行本の時に読んでましたが、好きな作品なので文庫になったタイミングで買い直して再読。

6人の家族の物語をそれぞれの視点で描いた連作短編集です。

それぞれの思いや考え方は違って当然なんだけど、誰かの言葉に気づかされることで縛られない生き方を見出して、変化していく姿を描いているところが素晴らしいんですよね。

特にお婆ちゃんの言葉や言動が好きで、特に下の言葉は忘れられません。

 

真珠とダイヤモンド

あらすじ
時代はバブル全盛に。東京本社に栄転が決まった望月と結婚した佳那(かな)は、ヤクザの山鼻の愛人・美蘭(みらん)のてほどきで瞬く間に贅沢な暮らしに染まっていく。一方の水矢子(みやこ)は不首尾に終わった受験の余波で、思いがけない流転の生活がスタートする。そして、バブルに陰りが見え始めた頃、若者たちの運命が狂い出す……。

評価 8/10

野心溢れる若者達の勢いと、時代の空気を感じながらあっという間に上下巻を読み終わりましたね。

リアルにこの時代を生きた方ならより深く突き刺さると思うのですが、バブルを知らないわたしでも証券会社で働くサラリーマンや株を買いに走る人々狂った世界を見ているとこの数年間は、よほど未来は明るく見えてたんだなぁ〜と、今の日本ではなかなか感じられない体験を出来た気がします。

下巻に入り、金を手にして変わる望月と佳奈の姿が全てなんだろうと思いながら、結末まで大体予想通りに完結でした。

桐野さんらしい人間の描き方で、まさに数年間の夢物語でしたね。

 

エモ消費

あらすじ
ダサい言葉ランキング第2位「ぴえん」。若年層のトレンドは、驚くほど早く移り変わっている。この変化を無視することは全世代を取りこぼすことにつながる。30代以上の消費者も、若年層が持つ拡散力によって商品やサービスを認知している。では、どうすれば彼らに受け入れられるのか。商品の価格や機能的な魅力では、モノの溢れる時代に育った彼らを引き付けられない。
花火のように小さく短いトレンドが生まれる時代。ヒットのカギとなるのが「エモ」、ひと言で言えば、「ハッピーな共感」だ。「この商品のある世界にいればハッピーになれる」と感じさせる訴求が、彼らにとっての「買う理由」になる。そして共感はコミュニケーションを生む。SNSを通じて、UGCは全世代に広がっていく。従来の、多くのニーズを取り込もうとするアプローチは逆効果だ。それぞれの「エモ」を捉える「エモマーケティング」が求められている。

評価 5/10

Z世代をターゲットにした今の時代のマーケティング手法を書かれた本。

エモいって感情よく使われるけど、エモーショナルとはちょっと違った共感の部分を言語化されていて、なるほどでした。

 

深夜特急5

あらすじ
アンカラで“私”は一人のトルコ人女性を訪ね、東京から預かってきたものを渡すことができた。イスタンブールの街角では熊をけしかけられ、ギリシャの田舎町では路上ですれ違った男にパーティーに誘われて…。ふと気がつくと、あまたの出会いと別れを繰り返した旅も、いつのまにか「壮年期」にさしかかり、“私”はこの旅をいつ、どのように終えればよいのか、考えるようになっていた―。

評価 7/10

旅の終わりに随分と近づいたシリーズ5作目。

終盤で書いてあったけど、旅にも生涯というものがあって、主人公の旅ももう「青年期」を迎える時期。

序盤で感じていた刺激的な日々に慣れてしまい、以前の記憶に重なってしまう様なちょっと大人な時期。

成長したってことなんだけど、なんか寂しいくらいに感じてしまう主人公に気持ちを重ねてしまいます。

残りラスト1冊…終わるのが辛いですね。

 

砂漠

あらすじ
仙台市の大学に進学した春、なにごとにもさめた青年の北村は四人の学生と知り合った。
少し軽薄な鳥井、不思議な力が使える南、とびきり美人の東堂、極端に熱くまっすぐな西嶋。
麻雀に勤(いそ)しみ合コンに励み、犯罪者だって追いかける。
一瞬で過ぎる日常は、光と痛みと、小さな奇跡で出来ていた――。
明日の自分が愛おしくなる、一生モノの物語。

評価 10/10

久しぶりの再読。

大学生活を通して描く伊坂さんの中でも強烈なキャラクターが光っていて、めちゃくちゃ響く言葉と学生時代の頃独特の空気感を感じれる懐かしさもあるんですよね。

事件も起きるけど主軸は日常生活にあって、定食屋でのなんでもない会話やみんなで家に集まる麻雀に魅力を感じてしまいます。

西島みたいな破天荒なのに真っ直ぐで、愛の詰まった人間に出会える機会ってなかなか無いけれども、砂漠を読めばまた出会えるんです。

彼らにまた会いたくなったら再読しようと思います。

 

黄色い家

あらすじ
2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。
60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。
長らく忘却していた20年前の記憶――黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。
まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、必死に働くがその金は無情にも奪われ、よりリスキーな〝シノギ〞に手を出す。歪んだ共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい……。

評価 7/10

2000年を舞台とした物語だけど、今の闇バイトに通じる部分をかなり感じてしまって、犯罪へのハードルの低さを知ってしまうと、どんどん闇に堕ちてしまうんだろうなと、すごくリアリティーを感じる緻密な心理描写が普通に怖かったです。

途中の「あいつらは、考えないから幸せなんだよ」って会話にもあったけど、世の中ほんとそうなんだよね。

生きてて負担感じる人って、人一倍責任感あったり、考えすぎる人なんですよね。

決して気分良く終わるわけじゃ無いけど、これほど考えさせられる作品もなかなか無いかなと思います。

 

ホワイトラビット

あらすじ
兎田孝則は焦っていた。新妻が誘拐され、今にも殺されそうで、だから銃を持った。母子は怯えていた。眼前に銃を突き付けられ、自由を奪われ、さらに家族には秘密があった。連鎖は止まらない。ある男は夜空のオリオン座の神秘を語り、警察は特殊部隊SITを突入させる。軽やかに、鮮やかに。「白兎事件」は加速する。誰も知らない結末に向けて。

評価 10/10

4回目の再読。
初期の作品が好きなわたしが久しぶりにハマったのがこの作品なんですよね。

話のテンポの良さに会話のユーモア溢れる展開と多数の伏線、そしてそれをも裏切る結末が待っているんです。

オリオン座の神秘を語るコンサルタントの存在が、キーになってるのが面白いです。

 

成瀬は天下を取りにいく

あらすじ
2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。
コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。
M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。
今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。
発売前から超話題沸騰! 

評価 6/10

6話からなる連作短編で、魅力溢れる主人公の成瀬を中心に起こる日常の出来事を描いた作品です。

成瀬は、真っ直ぐ我が道を行くタイプで、他人の目を気にせずに「二百歳まで生きる」とか、「M-1グランプリに出る」とか、突拍子もないことを普通にやろうとするタイプの天才女子中学生。

やりたいことを口にして、行動して、実現するって、簡単にはいかないんだけど、この成瀬の行動力は本当に凄い。

挑戦した分失敗して、それを糧にしてまた新しいことをやろうとするし、失敗したらそれも思い出にする。

大人も見習いたいくらいにポジティブな彼女は、周囲にも異質に見られてるんだけど、自分も目を逸らして生きてきた部分が、輝きすぎて眩しいんですよね。

とにかく真っ直ぐで、かっこいい主人公でした。

 

深夜特急6

あらすじ
イタリアからスペインへと回った“私”は、ポルトガルの果ての岬サグレスで、ようやく「旅の終り」の汐どきを掴まえた。パリで数週間を過ごしたあとロンドンに向かい、日本への電報を打ちに中央郵便局へと出かけるのだが―。Being on the road―ひとつの旅の終りは、新しい旅の始まりなのかもしれない。旅を愛するすべての人々に贈る、永遠の「旅のバイブル」全6巻、ここに堂々の完結!

評価 8/10

深夜特急シリーズ6作目にして遂に完結まで読み終わりました。

ヨーロッパに入ってからは、旅の終わりが迫ってるにも関わらず、気持ちが煮え切らないままその先に迷っている姿が印象的。

待ちに待ったロンドンに入ってはあっけなく終わるのかと思いきや、ある事実に気づいて、また新たな旅が始まるのでした。

シリーズ通して本を開くと目の前に景色が広がり、その土地の匂いや風が感じられて、そこに人の生活が見えるんですよね。

まるで自分がバスに揺られて長期間旅した気分になれる。

まさに旅のバイブルって、こういう作品なんだと読み終わって納得。

 

私たちの世代は

あらすじ
「明日が怖いものではなく楽しみになったのは、あの日からだよ」
今でもふと思う。あの数年はなんだったのだろうかと。
不自由で息苦しかった毎日。
家で過ごすことが最善だとされていたあの期間。
多くの人から当たり前にあるはずのものを奪っていったであろう時代。
それでも、あの日々が連れてきてくれたもの、与えてくれたものが確かにあった――。

評価 9/10

瀬尾さんの新刊は、コロナ時代が直撃した2人の小学生が主人公の物語。

今後忘れることはないだろうコロナ禍の数年間から15年先までの未来が舞台です。

色んなことに制限がかかり、奪われたことを嘆き悲しんでいた時期なんだけど、今までの当たり前にあった人との繋がりの大切さを改めて教えてくれた貴重な時間でもあったんですよね。

失うことの方が目立つし、その度に悲しくなることは多かったけど、決してマイナスなことばかりじゃないってことを改めて思わされました。

大事な部分はいつもの瀬尾さんの優しい言葉が詰まっていて、特に冴の母の言葉には涙が止まらなかったです。

当たり前にある日常の周りには、必ず手や愛を差し伸べてくれる人がいてわたしたちは生きているってことを再確認できる物語でした。

 

この夏の星を見る

あらすじ
コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。しかしコロナ禍ならではの出会いもあった。リモート会議を駆使して、全国で繋がっていく天文部の生徒たち。スターキャッチコンテストの次に彼らが狙うのは――。
哀しさ、優しさ、あたたかさ。人間の感情のすべてがここにある。 

評価 9/10

登場するのは茨城、東京、長崎の中高生たち。

コロナで色々と行動を制限される中で、なんとかやりたいことを見つけ、スターキャッチコンテストという素敵な天体観測をきっかけとしてオンラインで交流を深めていく。

一度しかない中学、高校の貴重な時間に未知のウィルス騒動があるってだけでも辛いんだけど、それをきっかけとして何か今までにできなかったことにチャレンジしていく姿勢がとても感慨深いです。

一人一人の気持ちも伝わってくるし、学生特有のキラキラ感が眩しすぎましたね。

恩田陸さんの「夜のピクニック」好きな方にはぜひ読んでもらいたいなと思います。

 

リラの花咲くけものみち

あらすじ
幼い頃に母を亡くし、父が再婚した継母とうまくいかず不登校になった岸本聡里。愛犬だけが支えだった聡里は、祖母に引き取られペットと暮らすうちに獣医師を志す。北農大学獣医学類に入学すると、面倒見のよい先輩、志をともにする同級生らに囲まれ、学業やアルバイトに奮闘する日々。伴侶動物の専門医を目指していた聡里だが、馬や牛など経済動物の医師のあり方を目の当たりにし、「生きること」について考えさせられることに―― 

評価 7/10

北海道が舞台の獣医師を目指す女の子の話。

ペットの動物を助ける獣医師のイメージで読み始めたけど、経済動物の牛や馬の命を診るという身近じゃない世界を垣間見ることに。

研修中に母馬の中で息絶えてしまった牛の描写がもう辛すぎて、そりゃあ逃げ出したくも、辞めたくなるよね(涙)

かなり取材されていて専門性の高い描写も多くて、獣医の仕事を垣間見える要素もあるし、北海道の農家の方の暮らしぶりも感じられる。

親の再婚、引きこもり、愛犬の死、おばあちゃんとの暮らし、将来のやりたい事、助けてくれる友達や先輩など色んな経験をして成長して行く主人公の姿に勇気を貰える内容となってます。

特におばあちゃんに思い出のある方は、涙が止まらないかと思います。

 

むらさきのスカートの女

あらすじ
近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性のことが、気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で働きだすように誘導し……。

評価 7/10

主人公の語りによって作られる物語は、特に何も起きない中に不穏な世界が広がっていく、異常さのある狂気的な作品。

途中の公園の描写とか、子供たちとのエピソードとか面白可笑しくできてるんだけどね。
このホテル、チーフ何人いるんだろ?とか、備品無くなりすぎてて、まともな人が居ないって感じる職場。

設定にツッコミたくなるんだけど、文章と展開が見事で、最後まで不気味さを増していってました。

サクッと読めてこんなに色々と考えを巡らせてしまうのも珍しいです。

哀しい予感

あらすじ
幸せな家庭で育った弥生に、欠けているのは幼い頃の記憶。導かれるようにやってきたおば、ゆきのの家で、泣きたい程なつかしく、胸にせまる過去の想い出が蘇る。十九歳の、初夏に始まる物語。

評価 8/10

おば、両親と登場人物は少ないんだけど、謎に包まれた主人公の過去と読み進めるほどにドキドキしていく展開がとても魅力的でした。

少女漫画みたいな展開にキュンとする人もいるのかな?と思うような甘酸っぱさを含んでました。

吉本さんの文章って、まるで感情が生きてる様な瑞々しさを感じられる繊細な部分が沢山あって、とても刺さる場面が多くて読んだらきっと生涯大事にしたくなる物語になると思います。

 

旅する力

あらすじ
旅とは何か、なぜ人は旅へと駆り立てられるのか? 冒険と叙情に満ちた紀行文学であり、瑞々しい青春記でもある名作『深夜特急』の誕生前夜、若き著者には秘められた物語の数々があった……。
幾多の読者からの絶えざる問いかけに初めて、そして誠実に応えた〈旅〉論の集大成、著者初の長篇エッセイが本書である。「恐れずに。しかし、気をつけて」これから旅立つすべての人に――。

評価 6/10

深夜特急の物語の旅に出る前にどんな仕事をしていたのかや初めての海外の話から、旅に出るきっかけ、旅の道中の話など、深夜特急を読んだファンに向けてのもっと深堀した話が詰まったエッセイ。

確かに深夜特急が流行ってた当時なら、二十六歳になったら慌てて日本を出ていく若者になってたかもなぁ〜なんて思いました。

当時テレビでやってた猿岩石の旅が、深夜特急を真似ていたなんて知らなかったので、これ読んで納得でした。

 

ソロキャンプ!

あらすじ
旅とは何か、なぜ人は旅へと駆り立てられるのか? 冒険と叙情に満ちた紀行文学であり、瑞々しい青春記でもある名作『深夜特急』の誕生前夜、若き著者には秘められた物語の数々があった……。
幾多の読者からの絶えざる問いかけに初めて、そして誠実に応えた〈旅〉論の集大成、著者初の長篇エッセイが本書である。「恐れずに。しかし、気をつけて」これから旅立つすべての人に――。

評価 5/10

「ひとり旅日和」の秋川さんによるソロキャンプを題材にした物語。

キャンプに行く人の理由って様々だけど、食にこだわるとこんな感じなのかと思わされる美味しそうな描写が沢山出てくるんだよね。

特に最後のローストビーフは、お腹がぐぅーと鳴ってしまうほど羨ましかったよね。

 

レーエンデ国物語

あらすじ
異なる世界、西ディコンセ大陸の聖イジョルニ帝国。
母を失った領主の娘・ユリアは、結婚と淑やかさのみを求める親族から逃げ出すように冒険の旅に出る。呪われた地・レーエンデで出会ったのは、琥珀の瞳を持つ寡黙な射手・トリスタン。
空を舞う泡虫、琥珀色に天へ伸びる古代樹、湖に建つ孤島城。ユリアはレーエンデに魅了され、森の民と暮らし始める。はじめての友達をつくり、はじめて仕事をし、はじめての恋を経て、親族の駒でしかなかった少女は、やがて帰るべき場所を得た。
時を同じくして、建国の始祖の予言書が争乱を引き起こす。レーエンデを守るため、ユリアは帝国の存立を揺るがす戦いの渦中へと足を踏み入れる。

評価 8/10

美しい森の中で生きる人々の生活を想像しながら物語に入っていくと、満月の夜に現れる幻の海の話や恐ろしい病があり、どんどん先が気になる展開が待ってます。

序盤を読みながらラブロマンス的な展開を予想してたんだけど、あまりにも切なく、儚い展開になり後半は特に睡眠不足要注意の一気読みになると思います。

トリスタンとユリアの関係は最初から最後まで魅力的だったんだけど、なんだか最後だけは呆気なかったのが切ない。

そして、終章の終わり方が簡単すぎてちょっと悲しいよ。

続編も発売されており、3作目も予告されているのでどハマりしてしまうと結構大変な目に遭いそうです…。

 

わたしたちに翼はいらない

あらすじ
同じ地方都市に生まれ育ち現在もそこに暮らしている三人。
4歳の娘を育てるシングルマザー――朱音。
朱音と同じ保育園に娘を預ける専業主婦――莉子。
マンション管理会社勤務の独身――園田。
いじめ、モラハラ夫、母親の支配。心の傷は、恨みとなり、やがて……。

評価 6/10

寺地さんの最新刊は、救済と再生のサスペンス作品。

学生時代にいじめを受けた者が心の傷を持ったまま大きくなり、恨みは復讐となってまた当事者に出会うストーリー。

狭い地方都市で育ち、その街で大きくなった同級生たちが、その街しか知らずに成長しないまま大人になってる様がとてもリアル。

地元に帰るとよくある会話が広がらないやつ的な話で、すごく嫌いです。学生時代が人生のピークってのがね…。

寺地さんの描き方だと多面的に登場人物それぞれの視点で見られるので、他人に対する優越感や劣等感がヒシヒシと伝わってきて、心がざわつく場面が多いんですよね。

会話も、気持ちもリアルで、フィクションとは思えない場面も多かったです。

 

ノッキンオン・ロックドドア2

あらすじ
解かないほうがいい謎なんてこの世には存在しない
──。不可能な謎専門の御殿場倒理、不可解な謎専門の片無氷雨。大学のゼミ仲間だった二人は卒業後、探偵事務所を共同経営し、依頼人から持ち込まれる数々の奇妙な事件に挑んでいく。そして、旧友との再会により、唯一解かれていなかった〝五年前の事件〟の真相が遂に明かされて……

評価 6/10

不可能専門、不可解専門の二人が共同経営する探偵事務所という設定が見事な6話の短編集。

1よりも圧倒的におすすめな2作目は、「穴の空いた密室」が特に面白くて、色々考えたけど最後はそうきたかって・・・って感じのトリックでしたね。

「最も間抜けな溺死体」は、プールなのに?と、予想を超えたトリックに驚かされました。

最後の1話は、同級生の女警部と犯罪コンサルタントとの前作で謎だった部分がようやく明かされてしまい、かなりほろ苦いラストの展開。(モヤモヤするけど、ちょっと頭おかしくないか?)

次作はもうないのかな?と思ってしまう終わり方ですが、ぜひ続編読みたいなと思います。

 

あなたが誰かを殺した

あらすじ
閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。
愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。
残された人々は真相を知るため「検証会」に集う。
そこに現れたのは、長期休暇中の刑事・加賀恭一郎。
――私たちを待ち受けていたのは、想像もしない運命だった。

評価 7/10

流石の今の東野さんの描き方は最初から最後までずっと面白い。

まるでドラマを観てる感覚で読めるから、これだけの家族が登場しても「誰だっけ?」が少なく混乱せずに読みやすいです。

本格ミステリー寄りだからか、休暇中の刑事だからなのか、いつもの加賀さんよりは存在感がおとなしめなんだけど、最後の真相はやってくれたね。

全体的に人間不信になりそうなくらいに出てくる人達に共感できない感じ。

別荘地での大人の嫌な面を沢山見えるのがちょっとリアルかな。

犯罪も犯行理由も、まさに現代っぽい形で描かれているし、流石の東野さんの作品だって感じでしたね。

 

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