伊坂幸太郎「ジャイロスコープ」感想 15年の節目のおくりもの

伊坂幸太郎さんの短編小説「ジャイロスコープ」を読み終わりました。

ホワイトラビット以来、まだ伊坂さんの読んで無い所を埋めていこうとちょくちょく買い漁ってます。

それでは感想をどうぞ。

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あらすじ

助言あります。スーパーの駐車場にて“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。人々のささいな相談事が、驚愕の結末に繋がる「浜田青年ホントスカ」。バスジャック事件の“もし、あの時…”を描く「if」。謎の生物が暴れる野心作「ギア」。洒脱な会話、軽快な文体、そして独特のユーモアが詰まった七つの伊坂ワールド。書下ろし短編「後ろの声がうるさい」収録。

感想 評価6/10

元々は色んな所で発表した短編をまとめ上げて、最後の話だけを書き下ろした短編小説。

伊坂さんらしい物語の繋がりは、あまり期待しない方がいいです。

それでもファンはこの作品読んだ方が絶対良い。その理由は最後にね。

浜田青年ホントスカ

スーパーの駐車場でやってる相談屋で働くことになった浜田青年。

些細な事がきっかけでここにやってきたのだが、徐々に巻き起こる謎。

なぜ青年はここにやって来たのかが分かった瞬間に起こる驚愕のラスト。

これは予想を裏切られての驚愕のラストでしたね。

ギア

見ず知らずの人が乗るバスでの会話がシュールなSF的なお話。

“セミンゴ”ってワードが気になったなら読んで見て。

伊坂さんらしく無いけど、なんか読んでて気になるんですよね。こんな話は。

二月下旬から3月上旬

これはこの小説で一番難解な話ですね。この小説というか伊坂さんの中でもわかりにくい。

結局は、多重人格で時間軸を弄って遊んでる話なんですが、そのまま読んで腑に落ちなければさらっとスルーでも良いと思います。

if

これ結構好きな話でしたね。

「もしも、あの時」のパラレルワールド的な話なんだけど、オチが優秀で普通に笑えます。

一人では無理がある

これは最初から違和感バリバリの匂いがするちょっとファンタジーな物語。

明らかに可笑しい話なんだけど、こう普通に描かれると信じてしまうから驚きます。

伏線の回収はお見事です。

彗星さんたち

新幹線の清掃をする人たちを題材にした話。

普通に読んでてこの設定って一体何だろうな?と思ってたら、突然泣けてしまう。

どんな人にも仕事にも隠されたドラマがある。

決して有名にならなくても、その人の人生はみんな凄いんだよと教えてくれるような話。

これ読むためだけに買っても良いくらいの名作だと思う

後ろの声がうるさい

今作の為の書き下ろしであり、関連性のない話をまとめるのに色々とエピソードが出て来ます。

新幹線で繋がるドラマに最後の手紙で涙するはず。

初期の頃のファンは正直違う作家の様に感じるゴールデンスランバー以降の中期に描かれた本書の作品。

これも例外ではなく、結構好きな世界観じゃないと思います。

軽やかなテンポで進むシュールでポップな会話やあっと驚く伏線からの物語の繋がりも薄いです。

それはあとがき見て納得

無邪気な小学校の6年間がしゅうりょうしました、みたいな。(笑)

それで、そこからは色んなことに挑戦しつつ、「自分はこういう小説が好きだけど、読者は求めていないかもな」というものを好き勝手やっていこう、と決めて。

「ゴールデンスランバー」「モダンタイムス」「あるキング」「SOSの猿」というものを書いたんですよ。

その辺りが第2期というか、中学生活というか(笑)

「マリアビートル」はその時期に、「昔みたいな小説は書けない、と思われたら悔しい」と被害妄想的に思って(笑)

つまりは第1期と呼ばれる私の好きな「オーデュボンの祈り」から「砂漠」辺りでこのまま同じ様に続けていくことに疑問を感じたんでしょうね。

なぜあんなに作品が変化して、また戻って来たのかがこの作品読んでよくわかりました。

そして、安心してまた伊坂さんの作品読めるなと期待も生まれましたね。

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