辻村深月「スロウハイツの神様」を読んでの感想 泣ける夢見る青春物語

先日の「凍りのくじら」に続きまた辻村深月さんの作品を読み終わりました。

ハマってしまうと掘り下げてしまうタイプなので、なかなか横に広がらずどんどん同じ作者の作品に浸ってしまいます。

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あらすじ

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ―あの事件から十年。アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。夢を語り、物語を作る。好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。

感想 評価 7/10

若きクリエイター達が切磋琢磨し、夢を叶える為の階段を登っていく姿を描いた「青春小説」と思いながら読み始めたこのお話。

読み終えるとそんな姿よりも、「純愛モノ」の痛いほど切ない物語に変わってました。

上巻で淡々と語られる一人一人の物語。

時には和気藹々と時間を共にし、時にはぶつかり合い、夢を叶える為に頑張ってる姿が目に浮かんでたのですが、実はみんな表に出せない秘密や闇を抱えてるんですね

下巻で徐々に語られるその「秘密」が明らかになっていくに従って物語りは全く違う姿を露呈していきます。

そして、ラスト1章にこの物語の隠された真実が明かされる。

環とコウちゃんが出逢った時の「お久しぶりです」に隠された真相はもう泣けてくるを通り越して、ちょっと引いちゃいます。

色んな複線からして重要ワードだとは思ってましたが、こんな形で露になるとは思いませんでしたからね。

でも、この気持ちってよく分かります。

私も音楽や小説に助けられた事って沢山あって、そんな気持ちは今でも変わらない位に勇気やパワーをくれます。

でも、この部分は若干予想できた事でもあって、一番騙されたのはやっぱり狩野の奴でした。

まさか奴がこんな形で日の目を浴びてたとはね。上手く騙された。

「凍りのくじら」の主人公でもあった芹沢理帆子も登場したりして、物語のリンクがこんな感じであるんだなと作者のスタイルが良く分かりました。

淡々と日常生活が進んでいく物語に面白みを感じられない方が我慢できずにリタイアしていく様なお話ですが、もし少しでも共感できたり、お気に入りのキャラがいれば全編通して読んで貰うと面白いです。

世界観がほんとに独特なので、この気持ちは完読した人にしか共有できないと思います。

ぜひこの作品はいろんな人に感じて貰いたいなと思います。

後半は本当にミステリーかと思いましたよ

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