2020年 上半期に読書ブロガーが読んだおすすめ小説TOP10紹介

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2020年1月から6月の上半期の間に読んだ本の中から、特にお勧めの作品を紹介します。

本屋大賞のあの作品から、アメリカで一番売れてるあの作品まで、今年の上半期は凄くいい本に沢山出会えました。

今年の前半のベスト10を紹介です。

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2020年 上半期に読書ブロガーが読んだおすすめ小説TOP10紹介

10.medium 霊媒探偵城塚翡翠

あらすじ
推理作家として難事件を解決してきた香月史郎【こうげつしろう】は、心に傷を負った女性、城塚翡翠【じょうづかひすい】と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていた――。

評価 8/10

このミス2020の大賞作品という事で期待感高まりまくって読みましたが、本当に面白い現代チックなミステリー小説。

どんでん返しのネタバレ感は、相当匂ってましたがそこを裏切る怒涛の推理劇が最高。

キャラが立ちまくってて読みやすいし、普段本読まない人にも取っつきやすいラノベ的な読みやすさがあります。

最近のミステリーは「屍人荘の殺人」「ジェリーフィッシュは凍らない」「その可能性はすでに考えた」など新人の作家さんたちが上手い作品書きますよね。

 

9.ライオンのおやつ

あらすじ
人生の最後に食べたいおやつは何ですか――若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた――食べて、生きて、この世から旅立つ。すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。

評価 8/10

小川糸さんの描く余命を生きるホスピスの物語。

2020年の本屋大賞2位となった作品です。

読む前から泣ける作品は避けて通りたかったのですが、あまりにも絶賛の嵐だったので読んでみると、やはり1冊で10回くらい泣いてしまいました。(涙もろすぎるやろw)

余命1年とかって言われると命の儚さに失望してしまう立場なのに、今を生きることの大切さをこれだけ伝えられるとこっちまで元気が出ます。

自分一人で生きてるって思ってても、誰かに助けられ、自分も誰かにとっての光となる存在で居る事を忘れちゃいけない。

死について暗い意味ではなく考えさせられる、とても素敵なお話でした。

 

8.ジェリーフィッシュは凍らない

あらすじ
特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉。その発明者のファイファー教授を中心とした技術開発メンバー6人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところが航行試験中、閉鎖状況の艇内でメンバーの一人が死体となって発見される。さらに自動航行システムが暴走し、彼らは試験機ごと雪山に閉じ込められてしまう。脱出する術もない中、次々と犠牲者が。21世紀の『そして誰もいなくなった』登場! 

評価 8/10

インスタで見て気になった帯で買ってしまった、どんでん返しミステリー。

あの名作である「十角館の殺人」への挑戦って、これはミステリー好きなら読まないとダメでしょう

めちゃくちゃヒントが散りばめられたクローズドミステリーで、ほぼ犯人察してしまうはずなのにあの名前見て「やられたわ…」と一気にページを戻してしまう虚しさ

展開的に分かった気になってたのにあの人そこで出てくるんか…と思ってしまう絶妙な上手さがありましたね。

流石にこの展開にはお手上げです。見事なミステリーでした。

 

7.僕は線を描く

あらすじ
小説の向こうに絵が見える!

美しさに涙あふれる読書体験両親を交通事故で失い、喪失感の中にあった大学生の青山霜介は、アルバイト先の展覧会場で水墨画の巨匠・篠田湖山と出会う。なぜか湖山に気に入られ、その場で内弟子にされてしまう霜介。それに反発した湖山の孫・千瑛は、翌年の「湖山賞」をかけて霜介と勝負すると宣言する。水墨画とは、筆先から生みだされる「線」の芸術。描くのは「命」。はじめての水墨画に戸惑いながらも魅了されていく霜介は、線を描くことで次第に恢復していく。

評価 9/10

水墨画を描く絵師を題材にした、壮大なヒューマンドラマ。

とてもライトなタッチで読みやすい小説なんだけど、描いてる命の様がとても力強い作品。

心の再生とか、救いとかってかなり重くなる話を水墨画と対峙する事で、絵と一緒に表現するのが凄く上手かったですね。

恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を思い出す様な描写で、これがデビュー作とは思えない表現力を感じます。

本当に終わって欲しくない位にあっという間の作品。

本屋大賞2020の3位の作品でしたが、個人的にはこれが獲って欲しかったと思う傑作でした。

 

6.ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー

あらすじ
優等生の「ぼく」が通う元・底辺中学は、毎日が事件の連続。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。落涙必至の等身大ノンフィクション。

評価  10/10

イギリスで国際結婚をした日本人女性ライターさんと、中学生の息子さんとの生活を綴った日々のエッセイです。

イギリスという国に対する赤裸々な日常や問題点など、同じ島国でも移民の少ない日本に住んで居る私たちにはリアルに経験できない様な事が描かれています。

階級社会を見てると未来の日本は、もっとこうなってしまうのかな・・なんて思ってしますね。

宗教に政治になんでこんなに無関心なんだろうと恥ずかしくなる。

多様性を受け入れられる様に、もう少しモノの見方や考え方をフラットにならないとダメだよねって思う。

「他人の靴を履くことに」こんなにも考えさせられるんですね。

 

5.熱源

あらすじ
故郷を奪われ、生き方を変えられた。それでもアイヌがアイヌとして生きているうちに、やりとげなければならないことがある。北海道のさらに北に浮かぶ島、樺太(サハリン)。人を拒むような極寒の地で、時代に翻弄されながら、それでも生きていくための「熱」を追い求める人々がいた。明治維新後、樺太のアイヌに何が起こっていたのか。見たことのない感情に心を揺り動かされる、圧巻の歴史小説。

評価 9/10

北海道、サハリンを舞台にアイヌ民族の史実を元に描いた壮大な物語です。

明治維新から昭和までの間にアイヌの地に起こった悲劇は、文明のもたらす人間の悲惨な現実。

平穏だった島に勝手に侵略して、誰かの国の民族に生まれ変わる運命って何だろう。

サハリンなんて北海道からすぐそこなのに、こんなにも近い存在の事まで知らないんだと思い知らされる内容でした。

圧倒的な熱量で描かれるので、最後まで本当に熱い熱がこもってました。

日本人なら知っておきたい過去の歴史なので、いつか北海道のウポポイも行ってみたいです。

2019年の直木賞受賞作です。

 

4.ドミノin上海

あらすじ
上海のホテル「青龍飯店」で、25人(と3匹)の思惑が重なり合う――。
もつれ合う人々、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが次々と倒れてゆく。

評価 10/10 

恩田さんの隠れた名作「ドミノ」の続編は、上海に行って更にパワーアップ。

「偶然は必然である」と言うキャッチフレーズがバッチリ合う、ジェットコースターの様なエンタメ小説です。

出て来るキャラは前回の延長線にあり懐かしい感じなので、まずドミノから入ってもらうのがオススメです。

今回の主役は表紙の通りパンダ「厳厳」。

厳厳と言うこの最高のパンダの描き方によって、この小説の価値がとても上がります。

色んな偶然が必然的に重なり、ドミノの様に倒れていく先にある物語はニヤリと笑えて、最高に楽しい時間でした。

 

3.ツバキ文具店

あらすじ
鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。今日も風変わりな依頼が舞い込みます。友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙……。身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。大切な人への想い、「ツバキ文具店」があなたに代わってお届けします。

評価 10/10

鎌倉を舞台にした手紙を代筆する文具店での人と人を繋ぐ、とても優しく、少し不思議な物語です。

日本の四季と鎌倉の素敵な街の情景を思い浮かべながら読んでるだけでも、情緒溢れる良い作品なんだけど、出て来る人達がまた魅力的。

バーバラ夫人、男爵、パンティー、マダムカルピス、QPちゃんなどネーミングセンス良すぎでしょうw

色んな形の手紙を介して想いを伝えるだけでは無く、その人その人の想いと、思い出に寄り添った文章や文字によって構成された手紙が見事なんですよね

泣きも、笑いもあってとても温かい作品でした。

歴代読んだ本の中でもかなり上位に入る、とても素晴らしい作品です。

 

2.国宝

あらすじ
1964年元旦、長崎は老舗料亭「花丸」―侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。男の名は、立花喜久雄。任侠の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。舞台は長崎から大阪、そしてオリンピック後の東京へ。日本の成長と歩を合わせるように、技をみがき、道を究めようともがく男たち。血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り。舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜け、数多の歓喜と絶望を享受しながら、その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか?

評価 10/10

吉田修一さんの記念作品は、事前情報を凌駕するくらいの過去最高の物語。

上下で700Pを超える大作ですが、あっという間に読み切れるノンストップの胸踊る熱い熱い情熱が篭ってましたね。

歌舞伎に興味が無くても、あっという間にこの世界に浸れてしまい、2人の男の生き様にとにかく感動させられました。

運命の悪戯が何度も一家を苦しめる中で、何度でも立ち上がる姿を見せられて、文字だけでこんなにも感動させられる物語。

自分の中で傑作の最上位に居る「海賊とよばれた男」「祈りの幕が下りる時」「蜜蜂と遠雷」に並ぶ名作です

これ読んだ時に年間1位確定だと思ったのですが、これを超える感動体験のできる素晴らしい作品に出逢えました。

 

1.ザリガニの鳴くところ

評価 10/10

ぶっちぎりの1位となるのは、もうこの作品しか考えられませんでした。

読んでる途中からもう、この世界にどっぷりとハマり、カイアと共に生きている様な感覚にさせられる世界観の出し方が素晴らしい。

2019年アメリカで一番売れた小説「ザリガニの鳴くところ」

これはミステリーでもあり、少女の一生を描いた壮絶で、とても美しい文学でした。

親に捨てられて湿地で独りで生きる事になった少女の生き様を読者が共に生きていく、そんな錯覚を見せられる

湿地に広がる原風景はとても雄大で、美しく、儚い動物たちの生命の現実を教えてくれた。

500ページを超える超大作なのに、読んだが最後の眠れない本となってしまい、最後の50ページ位はずっと涙が止まらない展開。

それなのにラスト2ページで衝撃の真実を知ると・・・一気に悲壮感が広がります。

ここ数年で一番の読書体験をさせてくれた名作です。

多分これが年間の1位にほぼ確定でしょうね。

10位以下の作品はこちら

11.伊坂幸太郎「逆ソクラテス」
12.柚月裕子「最後の証人」
13.凪良ゆう「流浪の月」
14.青山美智子「鎌倉うずまき案内所」
15.宮下奈都「スコーレNo.4」
16.市川憂人「ブルーローズは眠らない」
17.瀬尾まいこ「あと少し、もう少し」
18.湊かなえ「ユートピア」
19.森絵都「カラフル」
20.近藤史恵「スーツケースの半分は」

2020年に読んだ本165冊全て紹介[おすすめ読書・感想]12/31更新

今年読んだ全作品の感想はこちらで書いてます。

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