東野圭吾さんの作品全部網羅した大ファンの私が紹介する2016年の作品。
「危険なビーナス」「恋のゴンドラ」「雪煙チェイス」とハイペースの執筆となった年だったので、その内容に期待してしまいますね。
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東野圭吾 2016年発売の作品の紹介
危険なビーナス
あらすじ
弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である夫の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時が経てばたつほど彼女に惹かれていく。
レビュー 評価5/10
なんかあらすじだけでも、先が読めそうな展開。(だけど思った展開には行きませんでした。)
不倫モノと言えば「夜明けの街で」がありますが、あれも不倫の行く先には思わぬオチがついてましたよね。
今作は、医者の世界で理系の話を挟みつつも、物語の謎を究明していく感じの展開でしたね。
軽く社会派ミステリーでありつつも、すんなり読ませる展開の上手さは流石です。
ただどのキャラも好きになれず、物語としては歴代の作品の中でもいまいちでしたね。(ラプラスの魔女といい勝負かな)
年に3作ほどのペースで書かれるので、流石に毎回ファンは納得できません。
恋のゴンドラ
あらずじ
真冬に集う男女8人の運命は? あの東野圭吾が“恋愛”という永遠のミステリーに真っ向から挑む。衝撃の結末から目を逸らすな!
この恋の行方は、天国か地獄か。怒濤の連続どんでん返し!
レビュー 評価6/10
怪しいタイトルと珍しいイラスト調の表紙に「んん??」と購入時にはちょっと期待感の薄い作品でした。
内容は、スキー場を通じて巡る人間模様が繋がっていく展開で、1話1話が見事に繋がり、ラストまでハラハラな物語。
8人の人間模様が爽快で、可愛そうな人も居れば、ハッピーエンドの人も居て読んでいてとても楽しめます。
「白銀ジャック」や「疾風ロンド」の根津さんも登場するのもファンには嬉しい所です。
昔の短編集読んでる人にもこの作品は受けると思います。
雪煙チェイス
あらすじ
殺人の容疑をかけられた大学生の脇坂竜実。彼のアリバイを証明できる唯一の人物―正体不明の美人スノーボーダーを捜しに、竜実は日本屈指のスキー場に向かった。それを追うのは「本庁より先に捕らえろ」と命じられた所轄の刑事・小杉。村の人々も巻き込み、広大なゲレンデを舞台に予測不能のチェイスが始まる!どんでん返し連続の痛快ノンストップ・サスペンス。
レビュー 評価5/10
「恋のゴンドラ」からの流れで1ヵ月後に発売された本書。
ちょうど「疾風ロンド」が映画化されるという事で合わせて書かれた続編です。
物語としては分かり易く容疑者が逃げて、追われる展開をドラマ仕立てに上手く書いてるのですが、凄く安っぽいんですよね。
あまりに現実に起こりそうもない展開を無理やりラストに繋げていく手法で、正直読んでて軽かった作品です。(そんな甘い刑事いないでしょう)
最近は、映画やドラマ化が多すぎてちょっと映像化狙い過ぎてますよね。
これもファンにはお勧めしません。
2016年の作品は
どれも平均点以下の物が多かった印象です。
あえて選ぶなら恋ミステリー短編集「恋のゴンドラ」でしょうね。
東野圭吾ファンとしてはコンスタントな作品の発表は嬉しいけども、ペースを落としてでもまたあっと驚く名作を生み出して欲しいです。
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