恩田陸さんの2005年本屋大賞受賞作品「夜のピクニック」を読みました。
恩田さんの作品は、直木賞&2016年本屋大賞受賞作の「蜜蜂と遠雷」に続いて2作目。
どちらも素晴らしい作品でしたが、本作は青春の1ページに刻むに相応しいとても温かくて素敵な物語です。
それでは感想をどうぞ。
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あらすじ
感想 評価8/10
その答えは歩行祭という、夜通し歩き続けて80kmの道なりを歩き通すというイベント。
高校生活最後のタイミングで、今まで打ち明けられなかった秘密を持つ二人がこの歩行祭を通して成長し、遂に秘密の打ち明けと共に心を開いてしまう。
そんな感じのお話です。
ちょっとこの秘密ってのが重いんですが、その重さゆえにどちらの生徒も誰にも知られない様に生きていました。
だけど周りからはその距離感を不思議がられていて、「付き合ってるんじゃない?」「似た者同士だね」なんて言われる始末。
事実無根ではありながらも、その真相を打ち明けられない葛藤と親友の優しさに心打たれる展開が待ってます。
ただただ話をしながら歩いて行くイベント。
それの中に感情の変化や葛藤が沢山あって、その描写がとても上手なんですよね。
読みやすいんですが、繊細な部分を上手く表現されてて自分もそこにいる感覚を出してくれる作者。