東野圭吾さんの作品全部網羅した大ファンの私が紹介する2014年の作品と感想レビュー
2014年は珍しく「虚ろな十字架」「マスカレードイブ」の2冊だけのリリースとなり、少し残念な年でした。
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東野圭吾 2014年発売の作品の紹介
虚ろな十字架
あらすじ
娘を殺されたら、あなたは犯人に何を望みますか。
別れた妻が殺された。
もし、あのとき離婚していなければ、私はまた、遺族になるところだった──。
東野圭吾にしか書けない圧倒的な密度と、予想もつかない展開。
私たちはまた、答えの出ない問いに立ち尽くす。
レビュー 評価8/10
「死刑制度」をテーマにミステリーが展開していく本書。
とても上手く練られていて、物語の初っ端からグイグイと引き込まれる上手さは流石です。
罪の償い方をこんな感じで表現させられるととても考えさせられるのだけど、やっぱり死刑と言うものには簡単な答えは無いと思う。
物語は思いもしない方へ行ってしまい、ラストの謎説きには驚きを隠せなかったです。
おかげで本書のカバーの意味もプロローグの意味も最後はスッキリしました。
「さまよう刃」に近いテーマで、社会派のミステリー。
物語の展開は「祈りの幕が下りる時」までは行かないけども、近年では良作だと思います。
マスカレードイブ
あらすじ
ホテル・コルテシア大阪で働く山岸尚美は、ある客たちの仮面に気づく。
一方、東京で発生した殺人事件の捜査に当たる新田浩介は、一人の男に目をつけた。事件の夜、男は大阪にいたと主張するが、なぜかホテル名を言わない。殺人の疑いをかけられてでも守りたい秘密とは何なのか。
お客さまの仮面を守り抜くのが彼女の仕事なら、犯人の仮面を暴くのが彼の職務。二人が出会う前の、それぞれの物語。
「マスカレード」シリーズ第2弾。
レビュー 評価6/10
「マスカレードホテル」を読んだ時にシリーズ化を期待しただけに嬉しかった1冊。
2日が出会う前のそれぞれの物語を描くスピンオフ的なお話です。
少し人物像を掘り下げているので、「マスカレードホテル」を読む前よりは、読んだ後の方が楽しめると思います。
短編集なので手軽に読めますし、ファンには面白いと思います。
ただあっと驚く何かが少ないので、平均点位かなと思います。
シリーズとしては3年に1冊のペースで出てきてくれると面白いと思いますが、刑事とホテルをこれ以上にどう繋げて行くのかが少し難有りかなと思います。
2014年のお勧めは
この年は「虚ろな十字架」がとても楽しめた作品でした。
社会派の題材にミステリーを取り入れた全盛期的な内容で、最後まで読めない展開が何よりも読者には嬉しい所だと思います。
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