色んな所でお勧めされてた森川亮さんの「シンプルに考える」を読みました。
森川亮さんは元LINEのCEOで、特異な経歴の持ち主。
一体どんな考え方をしながらビジネスを成功し続けてきたのか気になってましたが、答えはとてもシンプルでした。
どんなビジネスマンにも通じるとても分かりやすく、本質的な1冊だったので是非とも読んで見て下さい。
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著書:森川亮さんとは
森川/亮
1967年神奈川県生まれ。1989年筑波大学卒業後、日本テレビ放送網に入社。コンピュータシステム部門に配属。ネット広告や映像配信、モバイル、国際放送など多数の新規事業立ち上げに携わる。仕事のかたわら青山学院大学大学院にてMBAを取得。2000年にソニー入社。2003年にハンゲーム・ジャパン株式会社(後にNHN Japan株式会社、現LINE株式会社)入社。2007年に同社の代表取締役社長に就任。2015年3月にLINE株式会社代表取締役社長を退任。顧問に就任した
内容紹介
「あれも大事、これも大事」と悩むのではなく、
「何が本質なのか?」を徹底的に考える。
そして、本当に大切な1%に100%集中する。
シンプルに考えなければ、何も成し遂げることはできない――。LINE株式会社CEOを退任し、
動画メディアを運営するC Channel株式会社を起業した、
注目の著者が初めて明かす「仕事の流儀」!
感想 評価8/10
題名にある通り「シンプルに考える」
究極に端的でありながらも、実に本質を突いた言葉だと思いました。
会社に必要なのは「ヒット商品を作り続ける事」
利益もブランドも社員の幸せもこれが出来たからの結果。
如何に「ユーザーの求めるものを提供し続けることができるか?」という分かりやすい事になってしまいます。
でも、多くの企業はブランド戦略や技術力、利益や社会的地位などといったユーザーの関係ない部分で競い合ってしまいます。
そこをもう一度考える事で、本当に必要とされるものが見つかるんですね。
LINEの生み出された経緯
・2011年の東日本大震災が起きる。
・誰もが使いこなせる、もっと便利なメッセージサービスが必要だと感じる。
・スマートフォンのコミュニケーションでユーザーが求めている最も重要な価値は何かを追求し、他のサービスとの差別化を図らずユーザーと徹底的に向きあう。
・ユーザーにとって邪魔なインターネットビジネスで儲かる部分である広告収入を捨てて、心地よさを追求する。
LINEって凄いシンプルで使いやすいツールですよね。
電話番号で登録するだけで、自分を知ってる人達に繋がり、コミュニケーションを取れる。
使い方に複雑な機能もなければ、徹底的に無駄が排除された使いやすさがあります。
なんでメールってあんなにめんどくさいんだろう?
誰もがそう思って、使用頻度が一気に減ってしまうんですよね。
時代の変化によりモノの需要が一気に変わる瞬間って、現代においてはスパンがどんどん短くなり、革命的な速さで無くなります。
そんな時代だからこそ成功したこのLINEのできる経緯と、その考え方は斬新なんですよね。
気になった部分を抜粋して紹介します。
ビジネスは「戦い」ではない
ビジネスとは求める人と与える人のエコシステム。
・お腹が空いた人に、美味しい料理を出す。
・寒い冬に、暖かい衣服を差し出す。
人々が求めているものを与えられる人はどんな時代にも生きていける。
大事なのは人々が求めているモノを感じ取る能力とそれを具体的な形にする技術を磨き続ける事。
そして、求めているものが変化した時にそれをいち早く察知して、与え続ける事。
これって凄い当たり前の事に思えるんだけど、見えてないですよね今の日本の企業は。
如何に安く作るか?
如何に技術を詰め込むか?
テクノロジーの進化や溢れてしまったものの性で全てを見失ってしまっております。
「どうやったら買って貰えるかよりも」、「お客さんの求めているものは何なのか」をもっと考えていく必要があります。
仕事は与えられるものではなく、自分で作り出すもの
「受け身」でいる限り、嫌な仕事が集まるだけ。
それよりも、自分で仕掛けた方が絶対に良い。
初めは小さなことでもいいからやりたい事をやってみる。
そのために勉強して、結果を出していれば、必ずやりたい仕事は手に入るんです。
これはスゲー共感します。
人間やりたくない事をやる為に生きているわけでも無いし、時間はとても有限です。
自分の可能性を広げて、本当に楽しく生きて行きたいなら、自分のやりたい事に道を開いていく事が大事ですね。
空気を読まない
これはイエスマンにありがちな最悪な心理です。
職場の人に嫌われたく無い、批判されたく無いと思えば思うほどにイエスマンになってしまい気を使う事に仕事を合わせてしまいます。
でも、本当に恐れるのは社内の批判ではなく、ユーザーの批判。
職場の空気に合わせるような曖昧な事をやっていると、本当のニーズに合わせる事が出来ません。
ぜひ、社内の空気をぶっ壊して、本当にお客様の為のモノを作りましょう。
専門家にならない
よく「専門家になれ」って書いてる本を見ていたので、この見出しに「あれっ?」と思ったのですが、内容の視点が違いました。
例えばどんどん進化するテレビ。
ハイビジョンになり、4Kが登場し、大型化と画質の向上。
でも、今求められてるのってテレビを鮮やかに観る事でしょうか?
スマホの登場でいつ、どこでも動画が見える時代になり、わざわざテレビを通して観る機会が減っていますよね。
いくら素晴らしい技術を搭載した商品でも、時代に求められる事と本質がズレていたら売れません。
「そもそも、これは何なのか?」という問いかけをする事でものごとの本質に立ち返る事が出来ます。
素朴な話ですが、凄く納得出来る事例ですね。
リーダーは夢を語る人
自分の夢で人を動かせる人になれるかどうか。
これは端的に凄く響く言葉でした。
差別化はいらない
多くの企業が差別化を考える時に見えているものは、ターゲットとしている商品やライバル企業。
でも、そこには本当に届けたいユーザーの存在は無い。
ユーザーが求めるのは「違い」ではなく「価値」という事を忘れない事ですね。
これはインターネットの中でも有名なYahooの中で本当に求めているものは何か?という追求をした企業が沢山ある中で、「検索」に価値を求めて、圧倒的に追求したGoogleが買った理由が良く分かりますね。
ビジネスの本質って本当にシンプルなのが良く分かります。
ビジネスをする全ての人に読んで欲しい
とても分かりやすく、読みやすいんだけど、宝の宝庫の様に学びの多い1冊。
とにかく悩み悩んで不安になる事が多いビジネスパーソンにとっては、目から鱗の考えが沢山出てくるだろうと思います。
でも、本質ってシンプルになればなるほどに伝わるんでしょうね。
大事な事は簡潔に伝えましょう。
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