先日発売した辻村深月さんの新刊「青空と逃げる」を読みました。
本屋大賞受賞作後の作品という事で期待値の高い作品。
親子の絆を感じながら、人の助け合う心の温かさを味わえる物語。
感想をどうぞ。
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辻村深月「青空と逃げる」感想
あらすじ
感想 評価6/10
辻村さんの作品ちょうど10作品目の読了となる新刊です。
今回は梅田でサイン本をGET出来るチャンスがあって宝物になりました。
BOOK 1stとか紀伊国屋とかの阪急の周りは、高確率で置いてあるので店舗に行く楽しみあるんですよね。
そんな辻村さんの今回の作品は、4章からなる短編の繋がった物語。
ある夜の交通事故をきっかけに崩れていく親子の人生。
母と一緒に逃げる小学生の息子の力は、各地で色んな出逢いを経験するのだけど、悲しい事に追っ手に見つかり次の地へ逃げてしまう。
田舎や島の暮らしに色んな驚きをしつつも、その地独特の優しさや温かさを体験していく事で変わる二人の人生観。
とても人情豊かな街の人達との交流の描き方は見事で、その地に行ってみたくなる程でなんか親しみを感じてしまう。
今まで読んだ思春期の想い悩んでる子達がメインの作風からは感じられない、人と人を繋ぐ絆にほっこりさせられます。
3章までは凄く良かったんだけど、最後の4章で一気に物語のネタバレまで起こると正直「うーん…」って感じの気分に。
いつものあっと驚く感じはあるのだけど、綺麗にまとめてしまったかな?といった感じ否めない。
日本の風情を伝えながら、人と土地の情緒感を出してるのにいきなりそんな終わりからするの?
包丁の血も裏付けも無い訳だし、なんか全部が中途半端な物語。
途中までが良かっただけにラストが残念でした。
辻村さんは現在31冊書かれてるので、やっと1/3まで追いつきました。
他の作家さんと比べて、1冊読むのになかなか時間が細かい描写が多いのでなかなか読破までは遠そうです。
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ドラえもんに会いたくなる素敵な話とても素敵な作家達の淡い物語
学校で起こる謎の事件が驚愕のラストへ導いてくれる。
少し読むのが辛くなるような物語だけど、ラストに救われました。
これも辛い話になるのだけど、多くの人に読んで欲しい名作です。
短編なので読みやすい直木賞受賞作。
最新刊にして最高傑作