2020年に読んだ本を紹介するコーナーです。
今年読んだ本をリアルタイムに更新しますので、今読んでる本や気になる本などの感想を参考にしてください。
読書記録と感想をどうぞ。
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2020年に読んだ本を全て紹介[おすすめ読書・感想]
2020年のTOP10作品紹介
こちらに2020年に読んだおすすめの本をまとめてます。 効率よく本に出会いたい方にはこちらの記事を読んでみて下さい。
ミッドナイト・バス
評価 6/10
新潟と東京を舞台に夜行バスの運転手を中心とした家族の物語。
2ヶ月前からちょこちょこ読んでましたが、ようやく読了。
ちょっと長い中だるみで進みませんでしたが、読了後の気分としては程よい爽快感。 家族と言う集合体を噛み締めながら考えさせられる作品です。
medium 霊媒探偵城塚翡翠
評価 8/10
このミス2020の大賞という事で、期待感高まりまくって読みましたが、本当に面白いミステリー小説。
どんでん返しのネタバレ感は、相当匂ってましたがそこを裏切る怒涛の推理劇が最高。 ミステリーも進化してるなと思う、今の人も昔の人も楽しめる作品でした。
もっと幸せに働こう 持たざる者に贈る新しい仕事術
評価 6/10
ファッションブロガーであり、メンズバイヤーであり、ファッション系インフルエンサーのMBさんのビジネス本です。
MBさんは本当に大好きで、常にブログやSNSをチェックしてるのですが、ファッションのロジックだけじゃなくビジネス論も突き詰めていて面白い。
独自の手法で成功する人って、本当に考え方がシンプルだけど、やり抜いてるから凄い。
勝間式食事ハック
評価 9/10
前回読んだロジカル家事の食事に特化した本です。 食事って毎日3食も食べて、人生における時間の割合でかなり高い家事。
それを如何にして、自動化して、楽に健康的に出来るかと言う事を突き詰めるとこんなになるのかと勉強になりました。
早速ヘルシオのオーブンを購入し、ホットクックも検討しようと思いました。
アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書
評価 6/10
お金の勉強をかなり重要視してるので、売れてるお金の本は一通り読もうとここ数年は毎月の様に色んなお金に関する知識を取り入れております。
この本は、高校生に向けた金融知識だったり、保険の仕組み、税金や物の買い方などを指南する様な教科書的な作品です。
とても分かりやすい切り口なので、読みやすくて理解しやすい内容となってます。
後悔病棟
評価 6/10
読んだ作品のどれもが面白かった垣谷さんの作品。
後悔病棟は、患者の心の声が聞こえる不思議な聴診器を使ったSF的な物語。
死を待つ末期の患者が、今までの人生で何を後悔しているのかと言う話を聞きながら、過去にワープしてタラレバの話を完結させるとても面白い話でした。
過去を振り返ると人間色々思う事ありますけど、後悔なんてしない人生面白くないでしょうw
清明 隠蔽捜査8
評価 8/10 原理原則の秩序を大切するキャリア組警察の竜崎が、大森署の署長から神奈川県警の刑事部長に移動した話からスタート。
公安絡みの事件が、中国との国家的な問題に発展するなかなかスケールのデカい話になってます。
舞台は変わっても相変わらずの竜崎の考え方は真っ直ぐすぎて、カッコいい男です。 隠蔽捜査シリーズは、本当に読みやすいし、面白いのでお勧めですよ。
嫌なこと、全部やめても生きられる
評価 6/10
Twitterのフォロワーが9万人の有名人であるプロ奢ラレヤーが出した本なんですが、人に奢られて毎日を過ごす22歳の彼の考えはとても面白いです。
時代と共に人の価値観って変わるのですが、現代の若者の生き方や考えを知るにはなかなか興味深いんですよ。
特に1章のお金に対する考え方が今っぽくって良かったな。
イノセント・デイズ
評価 6/10
ずっと読みたいと思って約1年の積読置き場に眠ってた1冊をようやく読了。
悲しみにくれる内容の本はなかなか読むタイミングが難しいのですが、読み終わると悲しさが溢れ出る切ない内容でした。
凄まじく主人公が救われないのだけど、全体のキャラ設定が薄いせいで少し残念な読後の感じ。
国宝
評価 10/10
インスタでずっと気になってた吉田修一さんの記念作品は、事前情報を凌駕するくらいの過去最高の物語。
上下で700Pを超える大作ですが、あっという間に読み切れるノンストップの胸踊る熱い熱い情熱が篭ってましたね。
歌舞伎に興味が無くても、あっという間にこの世界に浸れてしまい、2人の男の生き様にとにかく感動させられました。
自分の中で傑作の最上位に居る「海賊とよばれた男」「祈りの幕が下りる時」「蜜蜂と遠雷」に並ぶ名作です。
食べる投資
評価 6/10
いわゆる食事術をビジネスパーソン向けに書いた本です。
近年色々と食事の本を読みましたが、内容に具体的なレシピが写真付きあったのは初めてです。
食べるべき物はもちろん、食べない投資っていう最後の項が印象的でした。
健康に直結する食の部分だけにもっと皆さんが勉強して気をつければ良いのになと思いますね。
センス入門
評価 6/10
センスって言葉の意味を求めて読んだ、松浦弥太郎さんの著書。
言葉の広がり知識の量とセンスを感じる経験値があります。
挑戦の量や学びの質はやっぱり大事だなと思いました。
ドミノin上海
評価 10/10
恩田さんの隠れた名作「ドミノ」の続編。
「偶然は必然である」と言うキャッチフレーズがバッチリ合う、ジェットコースターの様なエンタメ小説です。 上海を舞台にするものの、出て来るキャラは前回の延長線にあり懐かしい感じ。 今回の主役は表紙の通りパンダ。
厳厳と言うこの最高のパンダの描き方によって、この小説の価値がとても上がります。 色んな偶然が必然的に重なり、ドミノの様に倒れていく先にある物語はニヤリと笑えて、最高に楽しい時間でした。
徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと
評価 7/10
マイホームを持ってるわけじゃ無いけど、将来を考えると選択肢の一つにいつかは入る事。
ちきりんさんのブログで読んでいたけど、実際に詳しく読んでみるとマンション購入するだけでもなかなか難しい事だなと思った。
人生の選択肢として、これは結構勉強になります。
ジェリーフィッシュは凍らない
評価 8/10
インスタで見て気になった帯で買ってしまった、どんでん返しミステリー。
あの名作である「十角館の殺人」への挑戦って、読まないとダメでしょう。
めちゃくちゃヒントが散りばめられたクローズドミステリーで、ほぼ犯人察してしまうはずなのにあの名前見て「やられたわ…」と一気にページを戻してしまう虚しさ。
展開的に分かった気になってたのにあの青年そこで出てくるんか…と思ってしまう絶妙な上手さがありましたね。
流石にこの展開にはお手上げです。見事なミステリーでした。
100回泣くこと
評価 6/10
なんとなくタイトル買いした作品。見るからに泣けそうです。
幸せな二人の未来を襲った悲劇の物語って書くと、セカチュー的な物語に聞こえますがもう少し淡々と進み、言葉の紡ぎ方が素敵な話。
泣きながら、明日も、明後日も、未来が来る事が当たり前だという事がとても幸せなんだと思い知らされました。
ただ展開の起伏が無い為に文章や言葉が気に入らないと、並以下の作品に感じる人も多いと思います。
店長がバカすぎて
評価 6/10
読みたかった表紙ですが、本屋大賞にノミネートしてたのを機に改めて買いました。
よく言えば現代風の軽いタッチのヒューマンドラマ。
出版業界のブラックコメディー的な一面もみせてくれました。
最後の最後まで伏線を引っ張ってくれてるので、ミステリー並みに気になるラスト。
まさか?の展開が待ってて楽しめました。
笑えて、心温まる話なんですが、もう少しキャラに魅力があれば評価上がるんですけどね。
10年稼ぎ続けるブログを創る アフィリエイト成功の仕組み
ブログで稼ぎたい方は、ただ闇雲に記事を書くんじゃなくて、戦略的に記事を構成して、内容を構築しましょう。
かなり突っ込んだ内容で、2000円以下でこれが知れるなら超お買い得な1冊となります。
2025年、人は「買い物」をしなくなる
評価 6/10
買い物の変化と未来の消費行動に対して書かれたマーケット目線の本。
小売業界に居る人は知っておいた方がいい事が結構詰まってて改めて勉強になります。
特に今の子達の価値観の変化と、サブスク化する世の中やD to Cへの変化を感じ取らないとやばいですからね。
年収100万円の豊かな節約生活術
評価 6/10
生き方の多様化を感じる極端なライフスタイルのエッセイ。
社会やSNSで疲れた方は、こんな生き方もあると知っておくだけでも気が楽になると思います。
熱源
評価 9/10
北海道、サハリンを舞台にアイヌ民族の史実を元に描いた壮大な物語です。
明治維新から昭和までの間にアイヌの地に起こった悲劇は、文明のもたらす人間の悲惨な現実。
平穏だった島に勝手に侵略して、誰かの国の民族に生まれ変わる運命って何だろう。
サハリンなんて北海道からすぐそこなのに、こんなにも近い存在の事まで知らないんだと思い知らされる内容でした。
圧倒的な熱量で描かれるので、最後まで本当に熱い熱がこもってました。 日本人なら知っておきたい過去の歴史なので、いつか北海道のウポポイも行ってみたいです。
2019年の直木賞受賞作です。
寄り添うツイッター
評価 6/10
キングジムの中の人が書いたツイッター運営のお話。 今や企業のツイッターの運営者が本を出せる時代なんですね。
ビックリする様な手法は書かれて無いですが、人に寄り添った発言だったり、ツイッターならではのネタを上手く利用した発信方法が改めて参考になります。
わたし、定時で帰ります
評価 6/10
人気のお仕事小説らしく、今の時代にワクワクしそうなタイトル。
会社に居そうなブラックな働き方を推進する迷惑な人達に読んで欲しい。
自分の幸せと向き合って、もっと気楽に仕事したい方必見です。
営業はいらない
評価 6/10
営業職の人は必見の内容です。
これからの時代確実に無くなっていくだろう仕事の中で、営業マンの移り変わりとこれからの価値について真剣に考えましょう。
これは経費で落ちません
池井戸さんの花咲舞を連想させるタイトルだったけど、内容はかなりライトなOL向けの小説。
経理部関係ないのエピソードもあったりして、タイトルに期待して読んだら結構微妙でした。
森若さんのキャラが好きで、恋愛の行方が気になるなら続きを読みましょう。
わたし定時で帰りますハイパー
評価 7/10
お仕事シリーズの第2弾ですが、前作よりも話の作り込みや出てくるキャラがハイパーになってます。
忠臣蔵の話を上手く織り交ぜながら、ブラックな会社の働き方と戦う姿が自分たちの生きる社会の参考にもなると思います。
時に飛躍しすぎてる感がありますが、今だにパワハラってこんな酷いのか?って思う事もあるので、ブラック労働から逃げたい方に寄り添う本になるかもしれません。
働く人に読んで欲しい小説です。
読みたいことを、書けばいい
評価 8/10
コピーライターの書いたエッセイで、とても面白く一気読み出来ました。
よくある文章術の本じゃないので、堅苦しくならずに読めるんですが、本当に楽しみながらいろんな気づきがあるので読んで損なし。
文章を書く人はもちろん、何書いて良いか分からない人に読んで欲しい本であります。
クスノキの番人
評価 6/10 東野圭吾さんの2020年最新作登場で、いつも通りの一気読みです。
系統でいうと「ナミヤ雑貨店の奇蹟」や「時生」を感じられるちょっとファンタジー作品。
テンポよく読ませて泣けそうな展開だけど、東野ファン目線で言うと期待値半分位かな。
これは経費で落ちません2
評価 6/10
3巻まで一気に買ったので、続きはどっちでも良かったけど読みました。
予想以上に楽しめた事件の多かった2作目。
会社員の女性の陰湿さや家族の為に横領してしまう男など、ドラマで盛り上がりそうな展開でイメージしやすかった。
徐々に心の拓けていく主人公の姿もあり、次に関して期待しています。
幸せな食卓
評価 8/10
独特の文体で家族のあり方を描く瀬尾まいこワールド。 父は父を辞め、母は家出してる普通じゃない家庭の話なんだけど、重い話も描き方が上手いのでめっちゃ気楽に楽しく読めます。
ラストは号泣モノだし、沢山日常に転がった気づきを貰った素敵な本。 自分もいろいろな人に守られて生きてきたんだなぁと改めて思いました。
これは経費で落ちません3
評価 5/10
ラノベ的に軽く読めるお仕事小説の3作目。
2で少し面白くなった話の勢いでしたが、なんか日常の延長って感じでダラダラ続くコナン君みたいになってます。
森若さんの探偵役+太陽との恋の行方って感じで物語が固まってしまったので、先が見える展開。
もうここで読むのは終わりにします。
おひとりさまの年収200万円生活3
評価 7/10
個人的に一番好きなコミックエッセイシリーズ第3弾発売。
一人暮らしのほっこりした生活を漫画にしたゆるい作品です。 生活へのエネルギーチャージだったり、物を買う時の視点だったり、お金の使い方だったり、貯め方だったり参考になる部分が多いです。
春、戻る
評価 6/10
去年からよく読んでる瀬尾まいこさんの作品。
どの作品も変わった家族の形を見事に表現されるのですが、これは奇を衒ったおにいさんの存在で物語を上手く作っていくのが凄い見事。
不思議すぎる話なんだけどしっくり来るし、最後は納得できる終焉。 良い人しか出てこないので、ハッピーエンドなのもありがたいです。
スーツケースの半分は
評価 7/10
青いスーツケースに出会った事でニューヨークへ旅に出た女子の物語から、全9話の短編が繋がります。
旅で人生観とか見つめ直すきっかけになる人も多いと思いますが、小説読んだだけでこんなに色んな感情を知れて面白かったなぁと思います。 旅に出れないこんな時期だからこそ、お勧めしたい作品です。
本当に必要なものはすべて「小さなバッグ」が教えてくれる
評価 7/10
生活が荒れたり、ストレスでお金を使って物だらけになってしまう人にお勧めな1冊です。 色んな人に出会った筆者の言葉から何を読み取るかはあなた次第。
フランス人は服を10着・・では無いけど、物との付き合い方や人としての振る舞い方を見直そうと改めて思える内容です。
俺か、俺以外か。 ローランドという生き方
評価 9/10
これを読むまでローランドって何?外国人の方?と思うくらい無知でした。
でも、読んではからめっちゃファンになってしまう位に動画を見たり、ストイックな言動に感銘を受けましたね。 本当に素晴らしい考え方、生き方を実践していてカッコいい男でした。
ライオンのおやつ
評価 8/10
小川糸さんの描く余命を生きるホスピスの物語。
2020年の本屋大賞2位となった作品です。
読む前から泣ける作品は避けて通りたかったのですが、あまりにも絶賛の嵐だったので読んで見たらやっぱり10回くらい泣いてしまいました。 余命1年とかって言われると命の儚さに失望してしまう立場なのに、今を生きることの大切さをこれだけ伝えられるとね。
自分一人で生きてるって思ってても、誰かに助けられ、自分も誰かにとっての光となる存在で居る事を忘れちゃいけない。
とても素敵なお話でした。
流浪の月
評価 7/10
2020年の本屋大賞受賞作品です。
前年の「そして、バトンは渡された」に続いてまたとんでも無い物語が大賞となりましたね。
と言っても物語の切り口はとてもシリアスで、途中で何度も読むのを止めたくなる辛さ。
そして、めちゃくちゃ嫌な奴が出てくるのに何度も嫌気がさしてくる・・・。
普通って事に対して悩み、見放され、社会から突き放される虚しさがとにかく辛い。 何が普通なのか分からないけど、当人たちの強さが希望をくれる光である。
ラストの「たくさん幸せになってね」って言葉にボロボロ泣かされました。
どこでもいいからどこかへ行きたい
評価 6/10
日本一有名な高学歴ニートのphaさんのエッセイ。
ゆるく時間を生かした旅に出る。 旅先の情景や普段からの街の見方など、自分と見てる景色がこんなにも違うんだと思わされるんですよね。 こんな時期だからこそ、頭の中だけでも旅に出たい。
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
評価 10/10
イギリスで国際結婚をした日本人女性ライターさんと、中学生の息子さんとの生活を綴った日々のエッセイです。
イギリスという国に対する赤裸々な日常や問題点など、同じ島国でも移民の少ない日本に住んで居る私たちにはリアルに経験できない様な事が描かれています。
階級社会を見てると未来の日本は、もっとこうなってしまうのかな・・なんて思ってしますね。 宗教に政治になんでこんなに無関心なんだろうと恥ずかしくなる。
多様性を受け入れられる様に、もう少しモノの見方や考え方をフラットにならないとダメだよねって思う。
強運の持ち主
評価 6/10
最近ハマってる瀬尾さんの短編小説。
ルイーズ吉田という占い師の日常に寄り添った、少し不思議な相談者との経緯をまとった温かな4編が描かれています。 特に起伏もなければ、オチも強くないんだけど、このほのぼのとした日常感が読んでる時の癒しをくれます。
日常に寄り添ってるからこその人間力が感じられる素敵なお話です。
月10万円で より豊かに暮らす ミニマリスト生活
評価 6/10
ミニマリストYou Tuberとして人気のタケルさんが本を出しました。
ミニマリズムって宗教?なんで物を持たないの?って感じの怪しいミニマリストも多いけど、タケルさんの場合はちゃんとした理由を持ってるので、夢を叶えたい方、今の自分を変えたい方にはとてもお勧めです。
線は、僕を描く
評価 9/10
水墨画を描く絵師を題材にした、壮大なヒューマンドラマ。
とてもライトなタッチで読みやすい小説なんだけど、描いてる命の様がとても力強い作品。
心の再生とか、救いとかってかなり重くなる話を水墨画と対峙する事で、絵と一緒に表現するのが凄く上手かったですね。
恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を思い出す様な描写で、デビュー作とは思えない表現力を感じます。
本当に終わって欲しくない位にあっという間の作品。 本屋大賞2020の3位の作品でしたが、個人的にはこれが獲って欲しかったと思う傑作でした。
祝祭と予感
評価 7/10
超大作「蜜蜂と遠雷」のスピンオフ短編種です。
「蜜蜂と遠雷」を読んだ方には、絶対に読んで欲しい物語が詰まってます。 課題曲の一つである春と修羅が作られたエピソードが、なかなかツボでした。
魔眼の匣の殺人
評価 6/10
現代ミステリーの代表作になるであろう名作「屍人荘の殺人」の続編です。
今回も本格モノとしてのレベルは高い作品なんですが、予言や呪いのオカルト要素を練り込んで驚愕のラストに続きます。 全てが伏線であり、ラストのラストまでばっちりと驚かす展開でした。
読み終わると決定打になるヒント目白押しだったのに難しいわ。
日本一カンタンな「投資」と「お金」の本
評価 6/10
Kindleunlimitedで読める投資の本。
投資に対する基本的なノウハウと、続けて行く為の考え方など初心者に参考になる。
コロナショックで色々焦る人も多いでしょうが、過去の実例を知ると落ち着けると思います。
シングルファーザーの年下彼氏の子ども2人と格闘しまくって考えた「家族とは何なのか問題」のこと
評価 6/10
前作のエッセイが面白かった有名書店員さんの新作。
前作よりも更にリアルな私生活感が出ている日常の話であり、子持ちのシングルファーザーと付き合う現実がなかなか考えさせられる。
家族に対してのそれぞれの価値観を改めて多様性に思えないと、人と一緒になるって難しいなぁと思わされたね。 書店員としての仕事の葛藤をもう少し書いて欲しかった。そこが残念だ。
コーヒーが冷めないうちに
評価 4/10
過去にある後悔・・・そんな過去の場面に戻れるなら?と言うタイムスリップの感動作品。
本屋大賞ノミネートに映画化された作品という事で、どんな名作だろうと読み始めたが・・・全く世界に入れなかった。 コーヒーの前に気持ちの冷めた作品でした。
四畳半神話大系
評価8/10
京都を舞台とした大学生のもし?を並行世界で描いた作品です。
4話から構成する話であり、同じ表現が何度も出てくるのでやる気ないのか?と思ってたら、構成の意味が分かり、話が繋がると本当に見事なお話だったって事に気づけます。 独特の文体と言い回しがとにかく面白くてツボ。
京都が好きであれば、出てくる地名にニヤニヤ妄想できます。
僕らのごはんは明日で待っている
評価 7/10
短編4作からなる、高校生から社会人になる2人の男女の物語。
タイトルで想像していた感じとは全然違う展開になって驚きましたが、最後にタイトルの意味が分かって本当にお見事でしたね。
瀬尾さんの作品はどれも悪い人は出てこないし、会話の言葉のチョイスが素晴らしいです。
重い物語を描いてるのにクスクス笑える世界を作れるし、読後感がとても気持ちいいんですよ。
伊坂幸太郎さん以来の衝撃ですね。
あの日にドライブ
評価 6/10
銀行を辞めて、タクシー運転手になったおっさんの今と過去の回想物語。
あの時こうしてたらってタラレバは男ならよくある後悔だけど、やっぱり思い出すと辛いですよね。 淡々と進んでいく物語ですが、人との出会いが面白かったです。
人生の岐路に立った時に読みたくなる本です。
最後の証人
評価 8/10
これは好みどストライクなミステリー小説。
序盤のミスリードから、終盤のどんでん返しまで見事すぎる切り口で完璧な物語でした。 復讐に燃える悲しい話のラストが、こんなにも儚いとは思いませんでしたね。
柚月さん初めてでしたが、2作目でこのクオリティーは凄すぎますよ。
33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由
評価 7/10
お金の本は読みすぎて飽きてきてたけど、これは話題になるだけあって読み物として面白かったです。
やり方は節約とインデックスファンドの積立、そして不動産。 家賃を節約するための激安物件のリフォーム生活と、物件売却での利益と言う戦略が面白い。
OKUDAIRA BASE 自分を楽しむ衣食住
評価 8/10
You Tubeで毎回楽しみにしてる奥平くんの本が出版されました。 25歳にしてこの暮らし方。
しかも男の子ですよ。 素敵すぎて部屋から、キッチンアイテムまで真似したい物沢山。
動画では語られない裏話話が沢山あって、ファンはもちろん丁寧な暮らしを目指したい方必見です。
天国はまだ遠く
評価 6/10
仕事や人間関係に疲れた女性が死に場所を求めて日本海側の民宿にたどり着くが、そこで出会った人や景色、時間などに触れ合って自分を再生していく物語です。
瀬尾さん自身の教師の経験の中で赴任した田舎の学校での思い出ストーリーだそうです。 実家に帰ったような安心感と、懐かしさを感じる1冊でしたね。
疲れた時にまた読みたいと思う優しさが詰まってます。
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ
評価 6/10
辻村さんって優しい作品もあれば、ダークな人間のめんどくさい部分を言葉にした作品も書くんだよね。
こちらは、後者であり、重々しくて目を逸らしたくなる感情とか人間関係を非常に上手く描いています。
最初の方は、「何を読まされてるんだろう?」と思ってたけど、途中からこれはミステリーで有りながら、一人の人間の人生を描いてたんだって分かった時にはゾクゾクしてしまいました。
驚きあり、涙ありのちょっとイヤなミステリーです。
逆ソクラテス
評価 8/10
伊坂さんの作家生活20年目の短編集全5話。
珍しく小学生が主人公の物語ですが、どのお話も授業で教えてくれない大切な事をとても考えさせてくれます。
1話目だけでも元取れた気分になるので、これ超おすすめです。
あと少し、もう少し
評価 7/10
中学最後の駅伝大会を描いた青春のスポーツ小説です。
めちゃくちゃ面白くて、息つく暇なく一気読みしましたね。
瀬尾さんの描く中学生は、とても人間らしくながら成長する姿がすごいカッコいい。
キャラ一人一人がクラスにいる様な存在で、読んでいてとても共感できる姿でしたね。
カレンの台所
評価 5/10
Amazonのランキングにレシピ本がランクインしてたので、レビューも高評価ばかりだったのでポチってみた。 確かに文字で描くレシピ本ってなかなか斬新です。
料理と言う物を言葉でデザインすると、こんな表現にすると面白いんだなと思いました。
ただ全編通してあの文体を読むのは辛くて、途中で離脱。 興味ある所だけ読みましたが、あまりにも適当でレシピ本ではありませんでした。
料理人じゃなくて、芸能人の方だったんですね。それは、レビューの高いファンブックです。
ブルーローズは眠らない
評価 7/10
2010年代を代表する本格ミステリー小説だと思う『ジェリーフィッシュは凍らない』の続編です。
前作よりも更に魅力的となったキャラと謎を呼ぶ事件のプロットのお陰で、序盤から時間を忘れて小説の世界に没頭しました。
全く真相に近づけなかったけど、あまりにも用意周到な事件の背景と動機に対してお手上げでした。
見事すぎる描き方で、2度見すると腑に落ちる点が多くて、作者に嫉妬するお話です。
ファミリーデイズ
評価 6/10
瀬尾まいこさんの家族を描くエッセイ本です。
面白い作家さんの私生活って、普通の人と何ら変わらないくせに描き方一つで日常がこんなに楽しくなるんだなぁって嫉妬したくなるくらい楽しいです。
見返したくなる日記を書いて未来に読み返したいと思いましたね。
ユートピア
評価 7/10
最近は、優しい話でほのぼのし過ぎてたので、湊かなえ作品で人間の闇を感じようとこちらを読みました。 田舎に住む人間と都会から自分の理想を求めてやって来た人間。
それぞれ憧れや嫉妬などの入り混じる3人の女性をメインに描くのだけど、後半に繋がる壮大なミステリー。
前半に登場する伏線が見事に回収される頃には、人間の怖い部分に「もう嫌」って思う事でしょう。
相変わらずこの暗い世界観を読ませる話にするんだからすごい作家さんですよ。
西の魔女が死んだ
評価 6/10
児童文学としてベストセラーらしく、紹介して貰って読んでみるとその理由に納得がいく素晴らしい内容。
多分大人になった人でも、同じような境遇に思う事が沢山あるだろうし、子供は子供で感じる事が沢山ある。
大切な人の事を思い出したり、今大切な事が何なのかを考えさせてくれる暖かい物語です。
おしまいのデート
評価 6/10
デートって言うと恋人とするものと思うでしょうが、この本は孫とおじいさん、先生と生徒、男子学生同士など、??と思ってしまうシチュエーションのデートを並べた短編集。
読み始めた時はちょっと不思議な関係も、読み終わったら涙が流れるような素晴らしい物語に仕上がってました。 瀬尾さん独特の会話のテンポは、短編でもバッチリハマります。
2話目の「ランクアップ丼」読むだけでもこの本の価値がありますね。
その可能性はすでに考えた
評価 5/10
斬新な手口で作られた新しい形のミステリー小説です。
奇蹟の証明という、仮説に対してばっさりと切っていく論理的な探偵のお話で、登場するキャラも非常にコミカルで面白い。
こんなにも真摯に謎解きに真っ向勝負な展開はなかなかワクワクするのだけど、ラストがあれ?って感じで終わって残念。
ラノベ的で非常に読みやすいんだけど、必要以上の中国語での表現が邪魔して読みにくかった部分がマイナス。
ただミステリー好きなら、このお話は一読する価値はありますよ。
ツバキ文具店
評価 10/10
鎌倉を舞台にした手紙を代筆する文具店での人と人を繋ぐ、とても優しく、少し不思議な物語です。
日本の四季と鎌倉の素敵な街の情景を思い浮かべながら読んでるだけでも、情緒溢れる良い作品なんだけど、出て来る人達がまた魅力的。
色んな形の手紙を介して想いを伝えるだけでは無く、その人その人の想いと、思い出に寄り添った文章や文字によって構成された手紙が見事なんですよね。
歴代読んだ本の中でもかなり上位に入る、とても素晴らしい作品です。
図書館の神様
評価 6/10
瀬尾さんの書かれた2作目の作品との事ですが、17年前の作品には思えない今に繋がるキャラのユーモア溢れる言葉のセンスと文体のポップさが滲み出ています。
学校が舞台だけど、メインは文芸部の図書室。 時折出てくる先生や生徒、教室の雰囲気に懐かしさを感じつつ、裏で不倫してる先生が悩む姿が物語と反比例していて面白い。
最後には本当に上手くまとまってて、1時間位で軽く読める名作ですね。
ザリガニの鳴くところ
評価 10/10
本屋で見て気になっていた、2019年アメリカで一番売れた小説。 これはミステリーでもあり、少女の一生を描いた壮絶で、とても美しい文学でした。
親に捨てられて湿地で独りで生きる事になった少女の生き様を読者が共に生きていく、そんな錯覚を見せられる。
湿地に広がる原風景はとても雄大で、美しく、儚い動物たちの生命の現実を教えてくれた。
500Pを超える超大作なのに、読んだが最後の眠れない本となってしまい、最後の50P位はずっと涙が止まらない展開。
それなのにラスト2Pで衝撃の真実を知ると・・・。 ここ数年で一番の読書体験をさせてくれた名作です。
カラフル
評価 6/10
なんだかファンタジー的なお話なんですが、とてもそんな上空の素敵な話じゃなくて、人間生活の闇みたいな部分を詰め込んだ本。
いじめ、援交、不倫、リストラ、自殺、悪徳商法などコメディー的な笑える話の中にこんな要素が入ってます。
「君たちはどう生きるか」みたいに、自分の頭でしっかりモノの見方を判断して欲しいと思える素敵な作品です。
温室デイズ
評価 4/10
いじめがテーマの重い作品なんだけど、なんなのこの先生達は・・・。 読んでてとても苦しいし、もう少し救いの欲しい作品でした。
中学ってこんなに崩壊するのかって思うくらいに怖い世界でしたね。
読書する人だけがたどり着ける場所
評価 5/10
読書好きには気になるタイトルの本ですが、本を読まない人にこそ読んで欲しい1冊。
『自己を形成し、人生を豊かにするのに欠かせない』と書かれてたけど、本当にそうだと思うな。
生きた時代も国も違う人の人生を追体験できたり、偉い人の経験を沢山学ぶ事が出来るんですから無駄な事なんて全くないよね。
お金の減らし方
評価 6/10
お金の増やし方じゃなく?減らし方って何? 使えばなくなるはずのお金の減らし方をわざわざ書いた本。
お金の使い方と言うよりも、モノの本当の価値とか、自分に本当に必要な事は何なのか?って事に考えさせられました。
「お金は自分の欲しいものに使う。必要なものよりも、欲しいものを優先しなさい。」
面白い考え方で、目から鱗が沢山あってお勧めです。
マカン・マラン
評価 7/10
ちょっとアクの強いけど、疲れたお客にはめっぽう優しいおかまのお夜食屋さんの物語です。
4話に分かれてるのですが、どの話も境遇の違う何かに疲れたり、迷ったりしてる人達の心を優しく癒してくれてます。
1話目で背中を押して貰って、2話目、3話目で見事に泣かされましたね 。
何かに一生懸命な人の心をそっと包み込んでくれる作品です。
キラキラ共和国
評価 7/10
名作「ツバキ文具店」の続編なので、先にそっちを読んでないと100%楽しめません。 前作は代書屋という仕事を通しての人を繋ぐ、とても優しく、少し不思議な物語でしたが、今作は家族の在り方を考えさせられる心温まる作品。
隣の人と較べて、自分は幸せとか不幸とか判断するんじゃなくて、自分自身が幸せだと感じるかどうかだもん。
四季を感じながら、今の幸せを分かち合いたくなる物語です。
あやうく一生懸命生きるところだった
評価 7/10
人生に悩み、苦しむ前にこの本を読んでみて下さい。 きっと誰も教えてくれない人生を楽にする哲学の様な言葉が、心を癒してくれます。
鎌倉うずまき案内所
評価 8/10
令和から昭和の終わりまでを6年毎に遡る時代を跨いだファンタジー作品。
人生にはぐれた人達の背中を押してくれる「鎌倉うずまき案内所」 迷いとか、後悔とか、辛い深い傷を癒してくれる小説。
ただのファンタジーではなくて、張り巡らされた伏線が物語全体に仕掛けられてるので、何度も読んで、読む度にあの人を探してしまう。
伊坂さんの初期の作風が好きなら、これはハマると思います。
星やどりの声
評価 6/10
朝井リョウの描く家族の物語です。
子供の持つ悩みだったり、学校の空気感だったりを描いてるのは相変わらず上手い。
音や情景がとても繊細に描き出されていて、見えてる世界の感じ方の違いに嫉妬したくなる作品です。
ただそこに家族が絡んでくると、ちょっと綺麗事だけでは済まないなぁって感じの終わり方がモヤモヤでした。
傑作はまだ
評価 6/10
「やっぱりはじめましてで、いいんだよね?」で始まる物語。
「春、戻る」では、不思議なおにいさんの出てくるお話でしたが、こっちは会った事のない実の息子の物語。
一癖も二癖もある家族のあり方を普通に描く瀬尾さんの中でも、また変わった話でした。
スコーレNo.4
評価 8/10
素晴らしく繊細で、丁寧に描き上げられた一人の少女の物語。 家族、恋愛、仕事、結婚を4つに分け、過去が未来に繋がって全てに意味があったって実感する様なお話です。
これは女性向けな感情のゆらぎを表した場面が多いけど、言葉だけでもこんなにも情景を見事に描きだしてると感動します。
木曜日にはココアを
評価 6/10
喫茶店「マーブル・カフェ」を起点に12編の短編が登場人物と共にバトンリレーしていく展開。 1話目を読んだ時点でオチがわかってしましましたが、それぞれの話に全てが上手くリンクしてる物語は読んでいて面白いです。
心温まるココアの様な優しいお話なんですが、ショートストーリーで、清々しい話の中に色があって上手い作家さんだなあと思います。 ただ物語が綺麗すぎて・・・。
神様からひと言
評価 6/10
お客様相談室を舞台にしたお仕事小説。
きっとサラリーマンなら苦悩を共に感じられる理不尽な会社の描き方です。
とにかくキャラが見事に出来てるので読んでいて終始笑えますが、主人公がなんかいまいちでした。
お金の大学
評価 7/10
お金の本の中でも、オールカラーでかなり丁寧に図で表して分かりやすく書かれた本です。
You Tubeの方でもこちらのチャンネルを毎日見てますが、本当に分かりやすい解説と知識量でとても参考になります。 お金に困らない為にもお金の勉強しましょう。
猫のお告げは樹の下で
評価 7/10
神社で出会う猫とタラヨウの葉に書かれた自分にしか見えないお告げ。
ちょっぴり不思議なファンタジー作品なんですが、青山さんらしく短編の中にしっかりと人の悩みや傷みを描いていて、決して他人の話には思えない物語に出会える話があるでしょう。
沢山心に染みるフレーズがあって、読んでてとても心地がいい物語です。
カササギ殺人事件
評価 5/10
翻訳本には珍しいくらい話題になった作品です。
何も事前情報知らずに読んだんだけど、先読みすぎててトリックが分かりやすかったわ。 (最初に書かれるとね・・・)
上巻は良かったのに下巻に入った途端に読むのだるくなったのが残念。
王道ミステリー好きには堪らない愛がたっぷり入ってるんだけど、入り込めなさすぎたので読後感も微妙でした。 物語の構成は見事なんですが、全体的に長すぎた。
君が夏を走らせる
評価 8/10
瀬尾さんの文庫新刊は、名作「あと少し、もう少し」のスピンオフ物語。 あの青春の駅伝2区を走った、少し不器用な不良の太田君が主人公。
突然任せられた先輩の1歳10ヶ月の子供のお守り。
言葉も上手く話せない子どもに翻弄されながらも、一生懸命成長しながら、自分の居場所を見つけていく感動作でした。
明け方の若者たち
評価 7/10
私と同じ86年生まれのデビュー小説。
下北、ロックバンド、サブカルそんなワードの好きなアラサーなら多分夢中で読めると思う。
憧れを諦め、何者にもなれなかった若者が大人になった時に読むとボロボロに泣ける小説。 5年前なら泣いてたな。
お金の真理
胡散臭すぎる与沢翼さんのお金を語る話題の新刊。
流石に富を手にして、失敗して、また巨額のマネーを手にしているだけあって、現在地でのお金に対する考え方は説得力がありました。
意外性がある内容だったので、評価高いのがわかりました。
トークいらずの営業術
営業マンに贈る1冊。
流石に素晴らしく核心をついてましたね。 人に気に入られて、成約率を上げる方法は話のうまさだけじゃないよ。
銀花の蔵
評価 7/10
歴史ある醤油蔵を舞台にした親子5世代に渡った壮大な物語。 まるでNHKの朝ドラを見てるかの様なお話でした。
あまりにも色んな事が都合よく起こるのだけど、それを無視しても、胸を打ちひしがれても前を向いて生きていける強さを感じさせてくれる。 もっと長く物語の中に浸っていたいと思える作品です。
ルビンの壺が割れた
評価 5/10
タイトルも表紙も印象的で、本屋で激押しされてた「ルビンの壺が割れた」 導入部から気になるミステリー風な謎が気になり一気読み。
150P位で1時間ちょいでサラッと読めるんだけど、物語の構成は本当にジェットコースター。
予想の範囲内だけど、結構エグい感じに持っていく後半は見事。
ミステリーとして読むとラストは微妙かもしれないけど、作品自体の持ってる雰囲気がなかな面白かったです。
ただいま神様当番
評価 7/10
毎朝バス停に並ぶ、5人の顔ぶれによる5話の短編。 OL、小学生、高校生、外国人教師、社長と全然違う境遇の人達の持ってる悩みを上手く表現して、解決していく姿が相変わらず見事です。
モノの見方で人生が変わるっていいよね。
青山さんの本を読むと、本当に前向きな気持ちになって楽しいです。
食堂かたつむり
評価 6/10
小川糸さんのデビュー作ですが、これがデビュー作とは思えない様なとても細かい描写が印象的。
後の作品にも通じる様なテーマだったり、キャラの描き方が見事すぎるくらいに上手いです。
命の大切さや身近な人への感謝の詰まった、明るくて切ないお話でした。
少年と犬
評価 7/10
直木賞受賞作品をタイムリーに読了。
6話の短編編成となる1匹の迷子犬 多聞の物語です。 男、泥棒、夫婦、娼婦、老人の5人と出逢いながら、懸命に生きようとする人間の心を救ってくれる多聞。 その目の先にあるのは、常に同じ方角。
宮城から最終的に5年の歳月をかけて、辿り着いたその先に待っていた一人の少年は・・・。
もう最後の「少年と犬」のパートは、涙が止まりませんでした。
雲を紡ぐ
評価 10/10
伝統、故郷、家族をめぐる3世代の心の糸の物語。 掛け違えてしまった家族の再生の物語と共にホームスパンを紡ぐ、岩手の美しき情景が浮かんでくるとても美しい小説です。
細かい工程と共に、モノ作りへの拘りがとても細かく描かれていて読んでて面白かった。 こう言ったモノ作りに込めた想いが小説になってまた違う世代、知らない人達に伝わっていくのはとても素晴らしいですね。
父の作る家電だって、故郷や家業を捨てても、心意気だけはそこに詰まってる。
それを黙って使い続ける祖父の姿も素敵です。
決して言葉の多くない祖父でしたが、一言一言に重みがありましたね
犬とペンギンと私
評価 5/10 あらすじ見ずに買ったらエッセイと言うか、ほぼ日記でした。
小川さんの日常と日常の見方をちょっと垣間見た感じはあるのですが、1年分なのでめっちゃ長くて、犬との生活をだらだら書いてて飽きてきた。
海外旅行の部分は楽しく読めました。 素敵な物と素敵な場所での生活は良いですね。
虹の岬の喫茶店
評価 6/10
実際にある喫茶店をモデルにした小説。
おばあさんの営む小さな喫茶店は、立ち寄ったお客の心を美味しいコーヒーとその人にぴったりの音楽で癒してくれます。 おばあさんの言葉がとても印象的なお話ですが、ラストは本当に号泣モノです。
水を縫う
評価 7/10
家族それぞれの視点で語られる短編でありながら、全ての話が繋がっていて各々の想いが詰まった物語になってます。
男の子が手芸をしたり、女の子がかわいい服を否定したり、母親らしい母親になれなかったり、自分のしたい事を我慢してきた祖母。
普通って言われると、普通って誰が決めたの?多数決?って聞き返したくなるんだけど、そんな言葉を噛み締めたくなる言葉が沢山詰まってます。
そこから先は、あの子の問題。無視して雨に濡れて、風邪ひいてもそれは、あの子の人生。
今後風邪をひかないためにどうしたらいいか考えるかもしれんし、もしかしたら雨に濡れるのも、結構気持ちええかもよ。 あんたの言うとおり傘持っていっても晴れる可能性もあるし。
あの子には失敗する権利がある。雨に濡れる自由がある。」
それぞれが、それぞれの視点で気づきを与えてくれる家族の物語でした。
お父さんはユーチューバー
評価 8/10
馬鹿みたいに単純で、真っ直ぐで、熱い愛情のこもった親子と親友達の物語。
久しぶりにこんなに真っ直ぐな言葉で、熱い想いを感じる本に出逢いました。
号泣度高すぎて、タオル持ってないと読めないです。
52ヘルツのクジラたち
評価 6/10
たったの250ページに詰まってる作者の想いが強すぎて、簡単に言葉にできないのがもどかしい…。
すごく表現も、描き方も上手いんだけど、あまりにも不運が詰め込まれすぎてて読んでて心が疲れました。
夜は短し歩けよ乙女
評価 7/10
彼女の後ろ姿の世界的権威を自称する先輩と、黒髪の乙女による、京都の街での幾度となく繰り返される偶然の出逢い。
大学生の不器用な恋を森見ワールドで、コミカルに描いたとてもキュートな作品。
もう読めば読むほどにクセの強さを感じる森見作品なんですが、言葉のリズムに慣れてくるともう虜になります。
卵の緒
評価 7/10
瀬尾さんにしか書けない独特の言葉や表現方法が好き。
そんな作品の原点となるデビュー作がこれ。
なんで先に読まなかったのか・・って思うほどに、今の瀬尾さんの作品の根底が見える作品。
常に前向きだし、物語の悲しい気分が描き方一つで、晴れ晴れするんですよね。
やわらかい砂のうえ
評価 7/10
自分を好きになれなくて、自信がなくて、他人にも簡単に心が開けない主人公。
俗に言うめんどくさい人って思われるタイプの人間なんだろうけど、めちゃくちゃ心の内面を描くのが上手くて、ハッとされる場面とか、描写が多かった。
女性にはかなり共感する部分があると思うし、男性には過去に見過ごした過ちを反省する部分が沢山あるだろうと思う。
贖罪
評価 8/10
田舎町で小学生5人が巻き込まれた殺人事件。 犯人の捕まらない事件の先にある4人の悲しい運命と、罪の連鎖の行方。
大人になった4人の各パートでジワジワと語られる今と過去の話で、段々と事件と犯人の道筋が見えてくるのだけど・・・。
面白すぎて一気読みしてしまった。
「告白」読んで面白かった方なら絶対にお勧めです。
ガール
評価 8/10
バリバリ働く女性達を痛快に描いた短編小説。 アラサーの女性達の楽しそうな仕事の様子と、人生に思い悩む姿を見事に描いた作品です。
仕事、恋愛、結婚と女性ならではの悩みに寄り添って、微妙な乙女心を察している。
男性が読んでも、沢山発見があって面白いよ。
ノーサイドゲーム
評価 6/10
流石池井戸さんの小説は、読む者を魅了して、400ページでも薄いと思ってしまう圧倒的に魅力のあるストーリーが詰まってます。
いつも以上に悪者は少なくて、悪を倒すというよりは、人や企業を変えていく様が分かりやすく突き刺さって、読んでて面白かった。
マーケティング、チーム戦略、会社経営に繋がる学びがあるので、単純にスポーツの話ってよりは、経営とかに興味ある方が軽く読むと面白いかも。
ラグビーを全く知らない私でもかなり楽しめました。
神去なあなあ日常
評価 7/10
山と共に生きる人達の仕事と、生活と、笑いが溢れた素敵な作品です。
林業の良い所や苦悩を描きながら、田舎の人間模様や懐の広さまで、とても愉快で楽しい話です。
何かが特別起きるわけでもなくて、のほほんと感じる風情ある村の雰囲気と人の個性的な村人が本当に楽しませてくれる。
読んでるだけで元気を貰える人達の存在が、ほっこりと田舎の温かさを感じました。
大人は泣かないと思っていた
評価 8/10
親子、恋人、友情と愛のこもった作品です。 生きるって大変だけど、そんな大変な人生だからこそ誰かと生きていきたいと思う。
最後の「一緒にいられてうれしいなと思って」でモヤモヤした感情が一気に抜け落ちて、ふわっと涙腺崩壊でした。
Iの悲劇
評価 7/10
一癖も二癖もある移住者に翻弄され、様々なトラブルに発展し、悲劇が続くミステリーです。
私も田舎出身なので、題材だけで興味のある物語でしたが、最後の最後にちょっとしたどんでん返しがありました。
ミステリーとしては弱いけど、現実に地方が抱えてる問題を題材にした社会風刺的な作品と思えば面白い本だと思います。
コロナが加速する格差消費 分断される階層の真実
評価 4/10
リアルタイムに興味ある内容だったので買いましたが、データばっかり書かれてて、あんまり知りたいことが知れなかった。
手のひらの音符
評価 10/10
最近色んな形の家族や誰かを想う愛おしい物語を読んでましたが、今回はまた素晴らしい作品に出逢えました。
序盤は結構辛い話の連続で、想像したく無い様なシーンもあるのですが、そんな逆境を乗り越えて行く強い絆を持った兄弟の姿が勇気をくれます。
「人にはそれぞれ闘い方がある」という言葉に強く胸を打たれた。
純愛でありながらも、家族とか、仕事とか、バブル時代の裏にある光と闇を描いた作品でした。
星ひとつほしいとの祈り
評価 6/10
様々な年代と境遇の女性が主人公の短編集。
7編も入ってるので、1話は50ページもなくてすごくあっさりしてるのだけど、描かれてる情景がとても味わい深い作品が多かった。
とても物静かで、その土地の情景と主人公の心が凄く繊細に感じ取れるんですよね。
特に「長良川」のタイトルの作品が好きでした。
晴れ、時々くらげを呼ぶ
評価 6/10
クラゲを降らせるって何?どういうこと?と、???沢山の本でしたが、ジャンルとしては青春SFな感じでしょうか。
思春期に抱える傷と、モヤモヤした想いの行き着く先をこんな形で表現するのかと、ちょっと斬新な物語。
大学生のデビュー作って事なので、10-20代位の世代には響きやすいかなって思います。
本好きには必見の会話が盛り盛りなのがポイント。
まだ温かい鍋を抱いておやすみ
評価 6/10
ほっこりした美味しい食べ物の話かと思ったら、想像を超えてビター系の話ばかり。
ちょっと重々しくて、悩み深くて、なんだか暗い話なんだけど、妙にリアリティーのある心情と会話で読めてしまうから不思議。
6話本当にそれぞれのエピソードどれかが突き刺さるとと思うし、共感できない話もあると思う。
食を通しての家族の思い出とか、大切な人との時間とか、読んでると不意に込み上げてくるものがありましたね。
捨て猫のプリンアラモード
評価 5/10
可愛くて、甘そうな表紙に釣られて買いましたが、昭和中期の日本の物語は、捨て猫の様に可愛い話ではなく、壮絶で辛い現実でした。
物語は悪く無かったけど、題材の割に昭和感が薄いし、料理も、エピソードも全てが中途半端でしたね。
何よりも主人公に魅力がないのが残念。
夜が暗いとはかぎらない
評価 7/10
1話が2~30ページ程度なのに、寺地さんの描く短編ってめっちゃ印象深いエピソードと言葉で作られてるので、立体感がすごいんですよね。 ふーん位で終わる短編に共感したい言葉が沢山詰まってるからすごい。
女性だけじゃなく、赤ちゃんからおじいちゃんまで、どうしてこんなに人の気持ちを代弁できるの?っていつもながらに感心します。
生きるって事に悩んだり、愛する人のために悩んだり、私たちの悩みは常に尽きないけど、そんな心を少しでも軽くしてくれる言葉が詰まってます。
希望が死んだ夜に
評価 8/10
ミステリーであり、貧困家庭にある問題点を指摘した社会派小説です。
天祢さん初めて読みましたが、これはハマりそうな読みやすさと見事な物語の構成です。 2人の少女の気持ちにかなり入り込めて、涙流しながら読んでしまいました。
フランス人は10着しか服を持たない
評価 10/10
何度も読んでる、人生で大切なことを教えてくれるバイブル。
この作品と出会った頃は、浪費家で、買い物好き過ぎて、買っても買っても満足できない日々が続いてたんですよ。 でも、この本に出逢ったお陰で、考え方が変わりました。
日常にストレスが溜まって上手くいかない人には超おすすめの1冊です。
月まで三キロ
評価 8/10
話の短編それぞに悲しみや心に傷を抱えた人たちが出会う理系なオタク達。
そこに描かれた科学の世界のきらめきと、人の優しさが素晴らしく感動的。
すごく淡々とした物語なんだけど、読みやすいし、どの話も胸にジーンとくるから不思議な感じの読後感です。
書くのがしんどい
評価 9/10
タイトルからして伝わるなぁと思ったノウハウ本。
分かりやすく書かれながらも、めっちゃ為になる手法や考え方が詰まってます。
SNSで発信する人、ブログなどで伝えたい人は、ぜひ一度読んで見てください。
星の子
評価 7/10 星の子ってタイトルから予想してたキラキラした物語・・・ではなく、めちゃくちゃダークで辛辣な家族の話。
宗教にハマり、家族が崩壊して行く様を描きながら、異常さを理解しながらも、家族と居たいと願う主人公の気持ちの揺れてるところがすごい切ないなと。
実際に起こり得る問題として考えると、中と外ではこんなにも見え方が違うんだなって印象がありました。
彼女が天使でなくなる日
評価 6/10
島にある民宿が舞台となった5つの短編集で、それぞれに家族や子供に問題や悩みを抱える人達がやってきます。
みんなちゃんとした親になり、良い子に育てたい。
という願望を持ってる。 毎回寺地さんの小説を読むと、当たり前だと思わされてたことが全部違和感に感じてしまう。
20代だから許されること、しておきたいこと
評価 8/10
新人社員に読ませる本を探してて見つけた1冊。
20代って書いてるけど、全年代読んで学びのある先輩からのエールです。
よくある20代に向けた本よりも、言葉に重みがあって良かったです。
キッチン
評価 8/10
テーマとしては身近な人の死からの再生を描いた作品なんですが、読みながら色んな記憶がフラッシュバックして、色んな感情が湧き出てきました。
すごく繊細で、丁寧に過去の思い出を表現されてるのが伝わってきて、本当に心の中がすごく痛々しいのに清々しくなる絶妙さ。
あまり味わった事のない、美しい世界観がありました。
たぶん言葉で表せないような、人間の持ってる本当の力がこの本には詰まってるんだと思います。
言の葉は、残りて
評価 7/10
頼朝死去の後に3代目の将軍となった源実朝と摂関家の姫として嫁ぐ事になった信子の物語。ジャンルとしては歴史恋愛小説ですね。
時代が時代なので、家柄による権力争いが酷いのですが、その中で武力よりも言葉の力にどんどん魅了されていく実朝の姿がとても美しく想像出来ました。
作者の言葉のセンスとかも素晴らしいのだけど、多分この時代と実朝が好きなんでしょうね。 ラストはきっと涙無しではいられない切ない気持ちが溢れ出てきます。
白いしるし
評価 6/10
恋愛小説なんだけど、胸キュンものではなくて、アラサーのかなり重くて暗いお話。 関西弁と会話のセンスで明るく感じるけど、描いてる世界は結構ダーク。
この気持ちが理解できて、突き刺さる人にはめちゃくちゃ響くと思う作品。
歳を重ねながら生きるって、こう言う経験の積み重ねなんだろうねと改めて感じます。
望み
評価 8/10
生か死。
次に息子に会う時は、加害者か被害者かと言う究極の2択。
もう、300ページを一気に新幹線で読んでしまって、ラストは涙を止めるのが大変だった。(いきなりあの展開は焦るわ) ネタバレになるからあまり言えませんが、雫井さんの大当たりは、めっちゃ揺さぶられるね。
三千円の使いかた
評価 6/10
6話からなる短編で、主人公の家族やその周りの人のお金に関するエピソードがどれも人それぞれの価値観があって面白かった。
多分、リアルにある話ばかりなので人事にならず、「自分だったらどうする?」って考える人多いんじゃないかな?
この気持ちもいつか忘れる
評価 5/10
住野よるとTHE BACK HORN。
小説と音楽の共鳴。
恋愛小説になってるけど、きっと恋愛だけじゃないこの気持ちの拠り所に色々と感じるんじゃないかな? 自分の中で忘れてた記憶と感情が溢れ出てくるのが、なんか懐かしくて、その後に聴いた付属のCDで泣かされたね。
マドンナ
評価 6/10
短編小説「ガール」が面白かったので、同じニュアンスを感じたこちらも読了。 ガールは働く女性が主人公でしたが、こちらは働くおじさんの短編で40代くらいでしょうかね。
かなりあるあるな話で、どの短編も楽しく読みながら、人間関係の難しさを感じました。
あの日の交換日記
評価 7/10
交換日記と言うちょっと懐かしいタイトルの短編ですが、7編全てが交換日記形式となってます。
先生と生徒だったり、友達同士、親と息子、上司と部下、夫婦など様々。 各話にきちんとオチがあり、それが全て繋がって最後の話で・・・。
この小説は読んでてミステリー臭がしないのに、しっかりと期待を裏切ってくれた展開と伏線回収の素晴らしさ。
必ず2回目読みたくなる作品です。
向日葵を手折る
評価 8/10
450Pで見事に描かれた青春ミステリーです。
田舎の閉塞感と不穏な空気が重々しくて、ミステリアスで先が気になる展開の描き方が上手く、分厚いながらも前半から謎が謎を呼んでページをめくる止まらない。
後半に差し掛かると、一気に事件が動き出し、全体像が見えた頃には登場人物の印象がガラッと変わってしまいます。
事件の真相に儚さを感じながらも最後には、号泣させられた見事な終わり方でした。
あつあつを召し上がれ
評価 6/10
大切な人と食べる思い出の記憶が、とても愛おしいほどに噛み締めたくなるような物語ばかり。
家族や恋人との大事な記憶のページには一緒に美味しい食べ物があるんですね。 各話が30P程度なんですが、しっかりとした味付けで楽しめる作品となってます。
本当に必要なことはすべて「ひとりの時間」が教えてくれる
「ひとりの時間にすることが自分らしい感性を磨く」「素敵な部屋を保つ秘訣は“フェイバリットコーナー”」「上質なものの見分け方は“細部”にある」「柔らかいものでくつろぐと心もやわらぐ」―ライフスタイルコンサルタントが教えるちょっとしたひと工夫で毎日を素敵にする方法。
評価 7/10
ちょっとした考え方と、意識の変化で生活は変えられるというヒントが散りばめられています。
モノとの付き合い方、向き合い方、時間の使い方、人との接し方など一度改めてみると、人生が変わるきっかけになると思います。
きらきらひかる
評価 6/10
ホモの夫とアル中の妻の夫婦生活を描いた恋愛小説。 お互いの気持ちを理解しあって一緒になったはずが、誠実すぎるが故に生まれるもどかしさがとても繊細な気持ちで表現されています。
特に妻・笑子の泣きだすシーンの気持ちの変化がすごい描き方で、読んでて辛くなりました。
愛してるからこその真剣に思う気持ちと、3人の関係性が幸せそうでね・・・。
ランチのアッコちゃん
評価 7/10
4つの短編からなる短編集なのですが、表題作「アッコちゃん」の出て来る最初の2話を読むだけでも価値がある面白さ。(最後の話も好きでした)
しょんぼりと落ち込んでる主人公に目を向けてくれる、ちょっと強引な上司のアッコちゃん。
ランチタイムを通して気づきを与えてくれるのですが、キャラクターが面白くて、言葉も結構突き刺さります。
ちょっと元気のない時にこんな声を掛けてくれる存在がいたら嬉しいですよ。
夜明けのすべて
評価 8/10
今まで家族や恋人の温かい物語を書いてた瀬尾さんの、人を想う気持ちが溢れた優しい作品です。
温かさを無限に感じる作品なんだけど、ちょいちょい笑いがありすぎて、読みながら吹き出してしまう美沙や社長の天然さが瀬尾さんらしいセンスだと思います。
誰かの為に出来ること。
それが救いになるって素敵じゃないか。
阪急電車
評価 8/10
電車は、いろんな人と一緒に同じ時間を同じ空間で過ごす運命共同体みたいな空間。 絶対に交わらない人達の人生が交わる非日常的であり、ちょっとした事で人生は変わるのかもしれない。
この瞬間に幸せを感じてる人もいれば、不幸の絶頂にいる人もいるのかも。 そんな人生のちょっとした瞬間の奇跡を描いた小説です。
いつもの毎日
評価 6/10
拘らなければ幾らでも安くモノが手に入る時代なんだけど、やっぱり毎日使うお気に入りのモノって自分のお気に入りに囲まれたい。
この本の中では特に長年売られ続けてる「定番品」と言う目新しくもないアイテムが出てきます。
ミナトホテルの裏庭には
評価 6/10
なんか主人公が好きになれないし、かなり淡々とした前半に入り込めなかったけど、後半に入ってからは一気でしたね。
初期の作品ってのもあって、最新作と比べると構成が…な所もあるけど、言葉の紡ぎ方や人の優しさ、と温かさを素直に感じる寺地さんらしさが詰まってます。
こんな頼るべき場所があって、自分の弱さを全部出せたらどれだけ楽になるか。
ほんと「強くても、痛いものは痛いんだ」って言葉が響いたな。
自由もお金も手に入る! 勝間式超スローライフ
評価 6/10
コロナ下の今だからこそ実践する価値のある家で、穏やかに過ごす方法を解説。
勝間さんのYou Tubeを詳しくまとめた感がありますが、暮らし方や働き方を変えたいなら読んでおいて損はありません。
わたしのウチには、なんにもない。
評価 7/10
コミックエッセイで描いた断活の様子がとても面白いミニマリスト必見の1冊。
元汚部屋出身というだけあって、家族とのいざこざがあるあるでしたね。
わたしのウチには、なんにもない。2
評価 6/10 シリーズ2作目。
片付けられない方、捨てられない方必見のコミックエッセイです。
わたしのウチには、なんにもない。3
評価 8/10
シリーズ3作目。
個人的に物を選ぶ時のポイントや大事にする時のポイントが共感の嵐でした。
透明な夜の香り
評価 6/10
匂いでその人の嘘を見抜いたり、過去を予想したり、なんか探偵チックなちょっとミステリーの入った作品なんですが、とても淡く切ない記憶を思い出させてくれるような描き方。
美味しそうな料理の描写も気になったけど、匂いに関してこんなに考えたことなかったので、なかなか斬新な作品。
これドラマ化したら面白いなと思う人間模様と、各話に詰まったドラマがすごく繊細で面白い。
美しいものを見に行くツアーひとり参加
優しい音楽
評価 8/10
優しい音楽ってタイトルの通り、優しさに満ち溢れた表題作の入った短編集。 意味わかんないまま読み始めたのに、読んでる途中で妙に家族みたいに溶け込んで、最後はしっかり泣かせるから憎いぞ。
「タイムラグ」で泣かされたけど、なんか良いよね、この関係性を描ける軽やかさって。 人と繋がるってめんどく事も沢山あるんだけど、こんな幸福度の高い関係性に満ち溢れてると思うと本当良いですよね。
スター
評価 8/10
朝井リョウさんの新刊は、まさに今の時代の人の心を切り取った彼しか描けない作品でした。
言語化できない気持ちや空気感を上手く表現するのは本当にデビュー当時から変わらないけど、今回の題材は色々と思うことがあったので余計に面白かった。 今の時代に感じる違和感は、これを読めばめっちゃ理解できると思う。
You Tubeと映画、そしてオンラインサロンまで出てくるんですが、本当にそこにいる人たちの心の声を切り取った様な葛藤や本音がセリフに詰まっていて、読んでてあるある過ぎましたね。
お探し物は図書館まで
評価 9/10
大人になって人生に迷ったり、小さな頃からの夢を諦めたり、やりたかった事を忘れている人に読んで欲しいと思うそんな本。
迷ってる時って自分以外の周りが輝いて見えたり、嫉妬してしまったりするのですが、そんな時にちょっと冷静になって考え方を改めるのが大事だなぁと。
あの人も、この人も、みんな何か悩みを抱えながら生きてるわけだけど、こんな風に少しでも気づくだけで諦めてた何かに挑戦できるんだね。
見方ひとつで世界が変わる。なんて素敵なんだろう。
犬がいた季節
評価 9/10
18歳という人生の岐路。
そんなタイミングれ生まれる恋や友情、決意や出発など、誰もが共感するかつての自分がそこに描かれています。
タイトルからして犬の一生を描いてるのかな?最期は悲しいのかな?って感じで読み始めたのですが、犬の物語というよりは、犬が見てきた生徒たちの3年間の物語が6つの短編となっています。
時代感を肌で感じて思い出しながら、とってもとっても愛おしい関係の生徒達の姿を想像して胸を締め付けられる想い。
青春の甘さ、ほろ苦さを感じながらも、大人への階段を登り、一人また一人と前に進んでいく生徒達の姿がとても輝いてましたね。
めちゃくちゃお勧めな1冊ですが、前作の「雲を紡ぐ」も素晴らしいので、両方読んで欲しいです。
今日の人生
評価 5/10
日々の気づきを綴った日記みたいなコミックエッセイ。
その瞬間に詰まった言葉や気持ちが溢れていて、とてもほのぼのとした気持ちになります。
ひと
評価 7/10 人生のどん底にいる時って、自分の事を気にかけてくれる人、手を差し伸べてくれる人の存在がどれほど嬉しいのか。
この小説には、人の優しさが溢れています。これを読んで救われる人が沢山いると思います。 読み終わった後に揚げたてのコロッケがきっと食べたくなる作品です。
2020年の恋人たち
評価 6/10
完全に表紙が美しくて購入したのですが、面白くて一気読みでした。 ズルい男がこんなにも沢山出てきて、都合よすぎる位に物事が進んでいく。
そんな中で、主人公がどんな選択をするのかと思いながら楽しめます。
自分を持ってる女性は強いなと思いつつも、他の女性のも個性があって描き方が上手かったです。
三人屋
評価 5/10
表紙のデザインから美味しそうな話を沢山想像してましたが、結構ドロドロな恋愛模様が後半続いてなんか疲れました。
料理自体は非常に美味しそうで面白い描き方だったのに、姉妹の確執と出てくる男達が微妙すぎましたね。
どうしてわたしはあの子じゃないの
中学の頃に書いた、大人になったお互いに向けての「手紙」を見つけたから、30才になった今開封しようというのだ――。
他人との間で揺れる心と、誰しもの人生に宿るきらめきを描く、感動の成長物語。
評価 6/10
毎回突き刺さるフレーズの数々で、「うんうん。わかる」と共感の嵐なのですが、今回も流石って思える共感力のある“他人への憧れ・嫉妬・後悔”を綴った田舎町の物語。
誰もが感じる他人への憧れ。
寺地さんってほんとこの辺の感情を上手く描くよなって思う。
ただ最近の話って設定や伝えたい事が似てるので、あまり新鮮じゃなかったのがマイナスです。
ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人
けれど、この町は寂れてはいても観光地で、再び客を呼ぶための華々しい計画が進行中だった。
多くの住民の期待を集めていた計画はしかし、世界中を襲ったコロナウイルスの蔓延により頓挫。町は望みを絶たれてしまう。
そんなタイミングで殺人事件が発生。犯人はもちろん、犯行の流れも謎だらけ。
当然だが、警察は、被害者遺族にも関係者にも捜査過程を教えてくれない。
いったい、何が起こったのか。「俺は自分の手で、警察より先に真相を突き止めたいと思っている」──。
颯爽とあらわれた〝黒い魔術師〟が人を喰ったような知恵と仕掛けを駆使して、犯人と警察に挑む!最新で普遍的。この男の小説は、ここまで凄くなる。
評価 6/10
コロナ真っ只中の世の中に合わせて書き下ろされた新作は、なんとコロナ下で起こった名もなき町での殺人事件の物語。
叔父と犯人探しをしていく話なんだけど、読み始めたらいつも通り一気読み必須なので寝不足になること間違いなし。
コロナ下の状況が今の自分たちの生活とリンクした情景や登場人物達の様子は共感できる部分もあって、より鮮明に物語が動いてる実感がしました。
肝心のミステリーの部分は、東野さんなら並みって感じかな。
47都道府県女ひとりで行ってみよう
評価 6/10
いつも車で旅行することが多かったけど、電車や飛行機を利用してローカル線でその土地を移動しながら、景色を楽しむって良いなぁと羨ましくなる。
あっさりしたエッセイですが、読んでて楽しかったです。
和菓子のアン
評価 7/10
デパ地下の和菓子屋を舞台にしたほのぼのとしたお仕事小説。
日常に隠れたちょっとしたミステリーと、人と人の繋がりを描いた温かい作品です。
たべる生活
評価 5/10
群ようこさんの食に対するエッセイです。
美味しいものの紹介と言うよりも、現代人の食生活や食事への向き合い方の苦言が多い印象です。
まぁ、昔とは違うのだからと言いたくなるけど、書いてることはごもっともです。
望郷
評価 7/10
「望郷」とは、故郷に思いはせることなんですが、湊さんらしい闇のあるヒューマンドラマに仕上がってます。
同じ島を舞台とした短編なのですが、どの話も本当に最初と最後の印象がガラりと変わるミステリー。
故郷と家族を感じながら、ちょっと昔を思い出してしまうそんな前向きにさせてくれる1冊です。
ふがいない僕は空を見た
評価 6/10
テーマとしては生命と性と愛。
特に生と性に関しては、助産院とセックスでの表現で人物毎に視点が変わると、持ってる想いも分かりなんだかやるせなさを感じる展開なんですが、最後の1話で救われる思いがあってよかった。
貧困の団地がの中で自分の境遇に葛藤しながらも、周囲の助けによって変わろうとする姿がとてもカッコよくて印象的でした。
塩の街
評価 7/10
有川浩さんのデビュー作は、塩が世界を侵食し、次々と人が塩に呑まれていく世界の終わりを描いたSF作品。
こんな危機的状況でも人は恋に落ちて、誰かによって救われ、愛した人を護ったり、愛した人の為に一生終える。
ちょっとロマンチック過ぎたけど、読み物として素敵なお話でした。
農ガール農ライフ
評価 8/10
女の人生の岐路に立った彼女の挑戦は、農業に興味なくても面白い。
夢に向かって必死に一歩踏み出して挑戦する姿が、とても勇気をくれます。
起業、結婚、婚活、田舎暮らし、農業と色んなワードが出てくるけど、人生の岐路で思い悩んだり、辛い思いしてる人に読んで欲しいです。
DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
評価 8/10
お金の貯め方の本は沢山読んできたけど、これは人間の一番良い時に効果的なお金の使い方について描かれた本です。
日本では“若い頃から貯金しろ”“老後のお金が年金だけでは足りません”なんて言ってますが、そんな何十年後のために働いてお金を貯めて本当に幸せですか?
死に金を無くす為の効果的なお金の使い方を真剣に考えると、この先多分楽になると思います。
凄く良い本でしたね。
教室に並んだ背表紙
評価 8/10
このミス作品「medium」であっと驚かされた相沢さんの新作は、とっても優しい気持ちに包まれる青春小説でした。
中学校の図書室が舞台となり、悩みや問題を抱えた生徒が司書のしおり先生に出逢い、先生の言葉や物語によって変わっていく前向きなお話。
10代向けの青春小説だけど、大人が読んでも気づきが沢山あるし、きっと素敵な言葉に出会えます。
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