大好きなミステー小説の中でも特に好きなのが叙述トリックと言われる、いわゆるどんでん返しの物語。
作者の巧みなテクニックで読んでる途中で、ハッと気づく物語のミスリード。
気付いた時にはもう遅く、ページをめくり返して「あーやられた」と思う展開。
そんな極上のどんでん返しミステリーのお勧めをランキング形式で紹介します。
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[超おすすめ]どんでん返しミステリー小説ランキング紹介
24.芹沢央「悪いものが来ませんように」
23.佐々木譲「警官の血」
22.横山秀夫「第三の時効」
21.湊かなえ「リバース」
20.高野和明「13階段」
19.貫井徳郎「慟哭」
18.伊坂幸太郎「ホワイトラビット」
17.今村昌弘「屍人荘の殺人」
16.相沢 沙呼「メディウム」
15.東野圭吾「仮面山荘殺人事件」
14.倉知淳「星降り山荘の殺人」
13.辻村深月「名前探しの放課後」
12.伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」
11.長江俊和「出版禁止」
10.筒井康隆「ロートレック荘事件」
9.恩田陸「ドミノ」
8.道尾秀介「ラットマン」
7.乾くるみ「イニシエーション・ラブ」
6.歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」
5.市川憂人「ジェリーフィッシュは凍らない」
4.我孫子武丸「殺戮にいたる病」
3.萩原浩「噂」
2.殊能将之「ハサミ男」
1.綾辻行人「十角館の殺人」
24.芹沢央「悪いものが来ませんように」
評価 6/10
芹沢さんの好きなタイプの小説ではなかったけど、オチの強さやどんでん返しで言えば有りなんじゃないでしょうか。
なかな見抜けなかった違和感に対して、結構モヤモヤがありましたがチャレンジするにはおすすめです。
23.佐々木譲「警官の血」
評価7/10
三世代に渡って警官の生きる姿と、その裏にある運命の悪戯を描いた傑作ミステリー。
かなり昔に読んだ作品で、時代設定も古いのですが、とてもつもなく濃厚で面白い。
傑作ドラマ級に壮大であり、最後に待ち構える真実に驚かされるでしょう。
22.横山秀夫「第三の時効」
評価8/10
警察小説と言えば横山秀夫さん。
その数ある作品でも一押しが「第三の時効」ですね。
短編形式で凄く簡潔で読みやすいんだけど、その代わりめちゃくちゃ濃度の濃い1話となってます。
この短さでここまで魂篭った作品もなかなか出逢える事がないので、キャラも立って面白いし毎回意外性のある展開が見事です。
横山さんは他にも、「動機」や「64」もお勧めですね
21.湊かなえ「リバース」
評価6/10
湊かなえさんのどんでん返しミステリー。
予備知識なく読んだら、最後の1行にかなりやられました。
読みやすくて、あっという間に読めるので暇つぶしにどうぞ。
20.高野和明「13階段」
評価7/10
サスペンスとかミステリーではよく読む高野さんの名作といえば「13階段」ですね。
この人の文章もとても引き込まれるし、物語自体もスリリングでとても休めないw
ラストの衝撃も印象的で、あっと驚く度は低いけどもミステリー作品としての完成度が高いです。
19.貫井徳郎「慟哭」
評価7/10
こちらも王道の叙述トリックミステリー。
これも名作だと思うのですが、耐性が付いた頃に読んだのと、他の作品よりも違和感が大きくて、オチが読めてしまったんですよね。
それでも、物語で伝えたいことはそこじゃなくてとても辛い話。
どんでん返しを期待して読んだら、思った以上のどんでん返しの物語を読まされた感じですw
18.伊坂幸太郎「ホワイトラビット」
評価10/10
個人的には伊坂さんの中では、「ラッシュライフ」と並ぶ名作でほんと最高傑作って言って良いほどの完成度です。
前半に沢山散りばめた伏線を後半一気に回収していく感じが、ジェットコースター感覚でスピード感ありノンストップで読みたい名作。
あっと驚くって感じでは他の作品と比べて弱いですが、1冊のミステリーとしては物凄く良い作品です。
17.今村昌弘「屍人荘の殺人」
評価7/10
2017年の話題をさらった新人さんのデビュー作。
正直驚かされる今っぽいミステリーの描き方と斬新な手法での物語の展開。
今後の作品も期待したい位に面白い物語を提案してくれそうな作家さんです。
16.相沢 沙呼「メディウム」
評価 8/10
このミステリーがすごい2020の大賞に輝いた探偵物語。
上で紹介してる「屍人荘の殺人」と並ぶ、新時代の新しいミステリーの描き方って感じです。
読書に慣れてない人でも読みやすい作風なのですが、内容はしっかり本格ミステリー。
しかも、どんでん返しの部分がすごい手が込んでます。
伏線だらけで、後半の怒涛の回収の仕方が面白いです。
15.東野圭吾「仮面山荘殺人事件」
評価7/10
東野さんの中にも結構どんでん返し系はあるのですが、一番衝撃だったのはやっぱりこれ。
何が本当で、何が嘘なのか?これを読んだ後に自信喪失してしまいそうなお話。
完成度が高すぎて、ラストまで普通の殺人ものだと思ってたのに、見事に裏切られる展開が見事でした。
東野さんは、
「容疑者Xの献身」
「むかし僕が死んだ家」
「悪意」
「赤い指」
この辺りもどんでん返し系で面白いです
14.倉知淳「星降り山荘の殺人」
評価7/10
これは読むのが遅くなったんですが、叙述トリック物として有名な作品ですね。
話の折にかなり物語のヒントが書いてあり、騙されないためにかなり慎重に読める珍しさ。
この人は探偵で、この人はワトソン役みたいにわざわざ説明があるのですが、犯行の謎がなかなか煮え切らないので事件自体が非常に分からない。
結構最後まで楽しめるのですが、大どんでん返しが待ち受けてます。
アンフェアではなく、あくまでもヒントだらけの物語だけど普通に読んでも面白い作品。
13.辻村深月「名前探しの放課後」
評価7/10
読めば必ずハマってしまう辻村ワールド。
独特の青春時時代の闇の部分とミステリー要素を強く持った作品が多いのですが、その中でもラストに衝撃を受けたのがこの作品。
3ヶ月前の世界にタイムスリップして自殺したクラスの「誰か」を止めるという青春ミステリー。
あまりにミスリード感が全く無くて、「一体何が起こるの?」と終盤まで思ってるとラストが衝撃的すぎました…。
物語の大逆転というか、ここまで読んでた話全部が複線だったという素晴らしさ。
辻村さんは他にもおすすめが多くて、
「スロウハイツの神様」
「冷たい校舎の時は止まる」
「かがみの弧城」
この辺りは、引き込まれる物語とあっと驚くラストに驚かされますよ。
12.伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」
評価8/10
伊坂さんの中でも、ミステリー色の強い作品がこれ。
完成度も非常に高くて、物語のプロットがとても優れているので本当に無駄がない話ですね。
思わず笑ってしまう様なセンスのいい言葉やキャラの立った存在など、本格派とは違う文学的な面白さもあると思います。
ただ個人的には「ラッシュライフ」が好きですw
11.長江俊和「出版禁止」
評価9/10
見事すぎる構成で、読者を眠れぬ闇に誘ってしまう悪魔の物語。
あまりにもすんなりと受け入れる様に読めてしまうのだけど、読後にすごい大興奮。
そのの中に散りばめられた伏線の数々を綺麗に回収するて筆力は素晴らしい。
読み終わった後にこんなに必死で真相究明したのも久しぶりでした。
見事に騙されまくった必見のミステリーです。
9.恩田陸「ドミノ」
評価 9/10
物語の伏線が散りばめられた登場人物の多さが、若干前半の読みにくさを出すのですが、中盤以降の怒涛の展開に拍手したくなる見事な作品です。
特にラスト100Pがあっという間で、恩田さんらしくないギャグセンスにニヤリと笑わせられます。
映画並みのスリルを感じさせられる至福の作品です。
2020年に発売した続編の「ドミノin上海」も超面白いです。
9.筒井康隆「ロートレック荘事件」
評価7/10
めっちゃ最近読んだ小説なんですが、「流石にそんなに良いトリック簡単に騙されないよ!」って感じの耐性がある状態で読んだのに騙されたw
違和感がすごくあるんだけど、その違和感の正体が見抜けなかったんですよね。
いつもの「おまえ誰?」パターンが突然現れるやつ。
違和感の正体に気づけば、今までの話の流れが自然に見えてくる。
8.道尾秀介「ラットマン」
評価 8/10
道尾さんは「向日葵の咲かない夏」が有名なんですが、圧倒的にラットマンがお勧め。
伏線だらけであまりにも怪しいストーリー展開で、ラストは流石に読めるだろうと思ってましたが二転三転する物語の驚愕の事実に驚かされること間違いなし。
とにかくジェットコースターの様に振り回されて、ラストは無重力で落とされてしまう感覚。
人の思い込みが如何に愚かであるかを思い知らされます。
7.乾くるみ「イニシエーション・ラブ」
評価7/10
これは叙述トリックを用いた恋愛小説ですね。
耐性のない頃に読んだので、あまりに最後のページの意味が分からずに「これって誰?誰??」ってなった記憶がありますw
物語自体はあまり面白くないのですが、最後の最後にやられた気分に持っていかれる衝撃は凄かった。
よく見ると複線的なものは色々とあるので、分かる人には分かるんでしょうね。
6.我孫子武丸「殺戮にいたる病」
評価7/10
これは殺人の描写がちょっとグロいので、万人にお勧めはできない作品。
それでもきっと驚きのラストに衝撃を受けるはずです。
見たくなくても、読み進めてしまう力があるんですよね。
すりこまされた思い込みは、ラストまでその存在が明かされないので、またしても意味が分からなくてパニックになりました。
読み返すと散りばめられた複線が見事すぎて、思い込みの怖さに衝撃を受けました。
5.歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」
評価8/10
読んでて違和感のない物語だったはずが、めちゃくちゃ予想外のラストが待ってました。
「えっ?」って思う瞬間に、逆に「なんで?」って思うくらいにズルイよね。
冒頭のシーンでの思い込みをすり込ませておいて、実は○○でしたって言われるとは…。
でも、全部実現不可な事じゃないし、明かされてしまうと納得の事実。
ここまで練られてると脱帽なんだけど、もう1つトリックが隠されてたりと手の混みようが半端ない。
点数は高いけど、衝撃の多さでいうと上位の方が上でした。
4.市川憂人「ジェリーフィッシュは凍らない」
評価 8/10
あの名作小説「十角館の殺人」への挑戦でもあり、クローズドサークルミステリーの新たな金字塔的な作品です。
雪山での飛行船実験の後に起こる殺人と、捜査中の刑事達の物語がパートに別れて、分かりやすい物語の進行でとても読みやすくイメージも持ちやすい小説。
ヒントも各所に有りながらも、何故かいきなり核心に迫る最後の犠牲者の名前。
遂に出てきた犯人の正体とトリックは…もう見事でしたw
続編のこちらも面白いどんでん返しが見える作品です。
3.萩原浩「噂」
評価9/10
読んでる手が止まらない位に没頭してしまった傑作小説。
冒頭から怪しげな存在の組織に悲しい事件。
その裏にある物は一体なんだろうか?と一気読みしてしまいます。
レインマンの正体であっさりと終わるのかと思いきや、ラストの1行で凍りつかされます。
関連記事:荻原浩「噂」感想 ドキドキの展開にラスト1行のどんでん返しが見事
2.殊能将之「ハサミ男」
評価8/10
これもめちゃくちゃ面白かった殺人鬼小説。
叙述トリックでもあるのですが、それ以上に凝った深いトリックが仕込まれているので謎が多く引き込まれる展開は見事。
最後の最後まで、まさかの展開が待っているのであまりの衝撃に何度も見返すしかありません。
タイトルが示すものは、これ以上ない深い意味を持ちますね。
1.綾辻行人「十角館の殺人」
評価10/10
日本の作家でどんでん返しと言えば不屈の名作として必ず出てくる「十角館の殺人」
今読んでも必ずあっと驚かされる物語の練りに練った展開の仕方は非常に見事で、初めて読んだ時の忘れもしない衝撃は今もこれを超えるものがありません。
あの1行に出会った瞬間に誰もが唸ってしまうあの怖さ。
タイトルが「君の名は?」でもおかしくない位の衝撃ですよねw
まさかそんなトリックがあるなんて、現実的じゃないかもしれないけど思いつくのが凄い。
アガサの『そして誰もいなくなった』のオマージュ作品としても有名ですが、これは上手い具合に作ってるので関係なく楽しめます。
未読の方が羨ましいです。
まとめ
ここに挙げてるおすすめ作品は、ほんと名作ばかりです。
今回は国内の作家さんばかりに絞って読みやすさと驚き度を挙げましたが、また海外の作家さんのものでも書きたいと思います。
ぜひ未読の作品があれば、これをきっかけに読んで見て下さいね。
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